クリエイター(旧社名モメンタム・マシンズ)の最高経営責任者(CEO)であるアレックス・バーダコスタスが開発した「ハンバーガー・ロボット」が最初に関心を呼んだのは、2012年のこと。そのプロトタイプについては当時インターネット上で、「1時間に400個のハンバーガーをつくれる」とのうわさが広まった。
メデイアへの露出を避け続けてきた同社は昨年、GVやコースラ・ベンチャーズ、K5ベンチャーズなどから1800万ドル(約19億8000万円)を調達。それまでに以上に“謎めいた”存在になっていた。
同店のバーガーは、1個当たり6ドル。ロボットが1時間につくれるのは、最大120個だ。店内には2機を設置することから、最大240個までの提供が可能となる。この“複雑怪奇なマシン”が作るバーガーについて、知っておくべきことは以下のとおりだ。
「ビッグマック」に対抗可能
1個6ドルという値段なら、マクドナルドのビッグマックと価格で競い合うことができる。この値段を可能にしているのは、キッチンのスタッフが少なくて済むこと、キッチンに広いスペースを必要としないため、客席などに必要な面積を考慮しても、店舗の賃料その他を抑えられることだ。ハンバーガー店で一般的に行われているような経費削減策を講じることなく、手ごろな価格を維持できるという。
さらに、品質の高い材料を使うことも可能だ。6ドルのバーガーをカスタマイズする際の選択肢に、「うま味パウダー」や梅干し、スモークオイスターを使ったアイオリソースが含まれることは、驚きと言えるだろう。ソースは15種類、薬味は12種類から選ぶことができる。