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2018.06.23

フェイクニュースへの警戒心、「影響受けた」英国民は薄い?

docstockmedia / Shutterstock.com

「フェイクニュース」を見破り、うそと真実を区別するために最も重要なのは、高いレベルの「ニュースリテラシー」を持つことだ。

オンラインニュースの消費を巡る問題について調査・報告する英オックスフォード大学ロイター・ジャーナリズム研究所が先ごろ公表した「Digital News Report(デジタル・ニュース・リポート)」の最新版は、オンラインで発信されるニュースの信頼性に関する問題を主要なテーマとしている。

今回の調査結果で明らかになったのは、ニュースに関心が高い人たちの間では当然ながら、フェイクニュースへの懸念が強いということだ。また、ニュースリテラシーの高い人の方がより的確に、風刺や操作された情報、低質なジャーナリズムを見分けることができると見られる。

フェイクニュースの存在を最も強く意識していのは、トルコの人たちのようだ。調査で「過去一週間の間に完全なうそと思われるニュースを見聞きした」と回答した人は49%に上り、対象国の中で最も高い割合となった。

同様に答えた人の割合は、米国でも31%と比較的高くなった。これは、2016年の大統領選を前にこうしたニュースが出回り始め、その後もまん延していることを考えれば、さほど驚くべき結果ではない。

一方、欧州連合からの離脱(ブレグジット)の是非を問う国民投票を前に誤った情報が広く信じられたことへの批判がある英国では、意外なことにこの割合は15%と低い水準にとどまった。

「過去1週間の間に完全なうそと思われるニュースを見聞きした」と答えた人の割合は、以下のとおりだ(一部の国のみ紹介)。調査は今年1~2月に37カ国・地域で実施。およそ7万4000人から回答を得た。

・トルコ/49%
・メキシコ/43%
・ブラジル/35%
・米国/31%
・韓国/30%
・スペイン/29%
・オーストラリア/25%
・カナダ/19%
・日本/17%
・フランス/16%
・英国/15%
・ドイツ/9%

編集=木内涼子

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