ビジネス

2018.06.24 10:00

ペイパルマフィアが認めた20代起業家のカード企業「Brex」


対象は10万ドル以上調達の企業

Brexは信用力の精査において公表データも活用している。例えば、スタートアップのデータベースである「Crunchbase」を参照し、ベンチャーキャピタルなどのプロ投資家から資金を調達しているか確認している。Brexは、プロ投資家から10万ドル以上を調達しているスタートアップに限定してサービスを提供している。

米国では失業率が18年ぶりの低水準で、テクノロジー企業にこれまでになく多額の資金が流入するなど、スタートアップが資金調達や融資を受けやすい環境が続いている。しかし、ひとたび市場環境が悪化してスタートアップの破綻が増えた場合、Brexは信用限度額を現在の平均10%から引き下げる必要があるだろう。

「規約上は、市場環境の変化に応じて我々が限度額を変更できることになっている」とBrexの広報担当者は述べている。Brexの収益源は、ユーザー1人当たり5ドルの年会費と、決済ごとに徴収する手数料だ。同社は、今年中に取扱高3億ドルの達成を目指している。この目標をクリアした場合、同社の売上高は500〜1000万ドルになると予想される。

Dubugrasによると、SoFi、Affirm、LendingHomeなどの企業を含む1000社が同社のサービスを利用しているという。これまではスタートアップ向けにサービスを提供していたが、今後はより規模の大きいテック企業や幅広い業種の企業へ対象を拡大する予定だという。

編集=上田裕資

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