設立10周年を迎えたヴィクトリア・ベッカムの企業価値は先日、1億3000万ドル(約140億円)と評価され、新CEOにPaolo Riveraを任命した。ベッカムは6月19日、フォーブスの女性サミットに登壇した。
当初は限られた点数のドレスのみを展開していたブランドは、今ではハンドバックやシューズ、アイウェアにまでラインを広げ、今年は初のロンドン・ファッションウィークでのショーも控えている。さらに、リーボックとコラボしたスポーツウェアも今年後半に立ち上げる予定だ。
「世間の人々が私に対してまず抱く印象は、スパイス・ガールズの元メンバーで、サッカー選手の妻だということだ。でも、そのことはあまり意識しなかった」とベッカムは話す。「実際のところ、私はファッション業界について多くを知らなかった。けれども、知識がなかったからこそ、思い切ったことができた」
ベッカムは自分のプロダクトに自信があった。デザインのプロセスや縫製、生地については実地で学んだ。自分が着たいと思う服は、他の人々にも受け入れられるはずだと考えた。女性たちに勇気を与えたいという思いは、シンガーだった頃から変わらないとベッカムは話す。
ファッションデザイナーとしてのベッカムの願いは、彼女の服を着る女性たちに勇気を与えることだという。また、ブランドを運営する上で重要なポジションに女性たちを起用し、リーボックのような女性の活躍を支援する企業とコラボを行なっている。
家庭では夫のデビッド・ベッカムと家事を平等に負担しているという。
「私が家に居ない時はデビッドが子供の学校の送り迎えや料理、宿題の面倒をみてくれる。とても良好なパートナーシップが築けている」と彼女は話すが、忙しい時はバスルームからこっそり仕事のEメールを送信することもあるという。
ヴィクトリア・ベッカムは昨年4000万ドルの資金調達を行ない、さらに規模を拡大させようとしている。新たにスキンケア製品も開発中で、フレグランスやメンズウェア、子供服のジャンルにも進出する計画だ。
ポップシンガーから実業家に転身したベッカムだが、心の中の思いは今も変わらないと彼女は話す。
「ガール・パワーのドラムを今も叩き続けている。これはずっとやめらない」と彼女は語った。