自分の「強み」ばかりに頼ってはだめ 生じる4つの問題点

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3. 強みは弱みでもある

"強み"とは何だろうか? 「自分の最大の強みは、同時に最大の弱みでもある」というのはよく言われることだが、使い古された格言の大半がそうであるように、これもある程度の真実を語っている。例えば、粘り強さと頑固さとは表裏一体だ。強みが同時に弱みでもあるならば、いつどこで自分の強みを発揮すべきかを考えるべきだ。

さらに、人が好きなことと、自分の強みだと自負していることは一致する場合が多い一方で、全く興味のないことが得意だったり、大好きなことが下手くそだったりすることも大いにあり得る。

4. 人には新しいことを学びたい本能がある

人間は生まれつきの"探求者"であり、新たなチャレンジを積極的に求めるものだ。ロンドン・ビジネス・スクールのダニエル・M・ケーブル教授(組織行動学)は、著書『Alive at Work(職場で生き生きとする)』の中で、リーダーが従業員の探究心を利用し、仕事に対するモチベーションを上げる方法を解説している。

人は既に得意なこと(強み)をさらに磨こうとするかもしれないが、大半の人は実際、同時に自分の苦手なことも克服したいと思っている。強みに注力すると、本当は新たなスキルを身につける必要があるときに尻込みする言い訳とってしまう。

ここでの問題はもしかすると、そもそも私たちが強みと弱みについて話していること自体にあるのかもしれない。その代わりに、習得済みのスキルと未習得のスキルという枠組みで議論することもできる。

人生は、ひとつの長い学びの旅路だ。常に先に目を配り、他人と自分自身に対する見方を変えてくれるような経験を探す努力が必要だ。それは別にしても、私たちは自分が思うほど特定のことが得意だったり、あるいは下手だったりはしないのかもしれない。

天才アルバート・アインシュタインでさえもかつて、(おそらく事実ではないものの)こう言っている。「私に特別な才能はない。ただ強烈な好奇心を持っているだけだ」

編集=遠藤宗生

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