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ポテンシャルを引き出すライフスタイルのコツ

kan_chana / shutterstock.com

座りすぎて腰が痛い、ランチ後に眠くなる、パソコンを見続けて眼が疲れる、二日酔いで辛い、風邪気味でぼーっとする……誰もが経験したことのある、「出社はしているが生産性の低下した状態」を表す言葉があるのをご存知でしょうか?

企業の生産性を下げてしまう状態、このことを「プレゼンティーイズム」といいます。働き方改革や健康経営に関する講演会で来場者に聞いてみたりもするのですが、知らないという人がほとんど。でもその「プレゼンティーイズム」が、私の仕事にとって重要な存在となっています。

健康の価値」は数値化できる

2015年秋、私はDeNAで働く人たちをもっと健康にしたいと思い、専門家の力も借りて、国内外の健康経営に関する情報を集めました。そのなかのひとつに、約3万人の米労働者を対象とした「アメリカ人の生産性に関する調査」があり、プレゼンティーイズムにより年間1500億ドルの損失が出ていると知りました。

この調査の存在を知ったときは相当嬉しく、健康経営について知らない人たちにまで手あたり次第メールしたものです。残念ながら誰からも返信はありませんでしたが、そのなかの数名は現在CHO(最高健康責任者)室の業務を手伝ってくれています。

なぜ嬉しかったのか。それは誰しも健康が大事だとはわかっているものの、「健康の価値の数値化」は難しく、それができないことには、健康サポートを仕事にできないと思っていたからです。

会社で新しいことを始める際には、担当者の人件費をはじめ費用が発生するので、投資対効果への説明を求められるのは当然です。しかしこの資料のように数値化できれば説明もできます。早速DeNAで働く人たちのプレゼンティーイズムによる損失を調べることにしました。

米国のタフツ大学や東大の政策ビジョンセンター、WHO等の研究結果をもとにオリジナルアンケート作成。2015年12月、全従業員向けてアンケートの回答を依頼すると、任意回答にも関わらず約50%の人が協力してくれました。まだ専門部署もない段階で回答してくれた社員、そしてアンケートを実施させてくれたDeNAという会社の懐の深さには、いまさらながら感謝しているところです。

研究機関の算出方法を参考にし、各領域の専門家にも力を借りながら、アンケート結果をもとにプレゼンティーイズムによる損失額を試算してみると、運動(フィジカル面)、食事、睡眠、メンタルの4つの領域だけで年間23億6000円の損失が出ているとわかりました。このアンケートはその後も半年に一度のペースで続けています。

文=平井孝幸

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