ビジネス

2018.06.25

組織の生産性を上げるなら知っておきたい「健康の話」

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では、そのプレゼンティーイズムはどうしたらゼロに近づけるられるのか。私は、「健康な人を増やすこと」で、企業が抱えるプレゼンティーイズムをゼロに近づけられるはずで、さらには活動を広げていくことで社会問題とされている医療費の抑制に貢献できると信じています。

階段を使うこと」をどうアピールするか

ここ3年、私は健康に関するコラム、ラジオ、講演、セミナーのほか、医療従事者や自治体、メーカーとのコラボなどの活動を積極的に行ってきました。それらの取組みを行ううえでは常に、「健康の楽しさや魅力を伝えること」と「健康的な行動への1歩目のハードルを下げること」を意識しています。

また、健康経営を実践してきて、特に20代は健康に関心がないことを知りました。しかし彼らは、楽しいことやワクワクすることはもちろん、自分の能力を高めることには関心を示します。健康のことばかりを考えて直球勝負を繰り返していたのですが、関心をひくのに必要なのは“変化球”だと気づきました。

例えばプレゼンティーイズムを下げるための行動にしても、「健康のために階段を使おう」と言うより、階段を使うことで得られるメリットを伝える方が心が動きませんか?

階段を使うと、第2の心臓と言われるふくらはぎの血流がよくなり、同時に眠気が解消され、嫌な仕事に向かうときもテンションを上げやすくなります。また、その結果、仕事の生産性が高まり、会社の利益にもつながる。逆に言えば、自分のパフォーマンスを上げるために行ったことが、結果として健康にもつながるということになります。

私はオフィス環境にそんな「仕掛け」を散りばめることで、みんな健康が当たり前、そういった会社にしたいと考えています。

連載:ポテンシャルを引き出すライフスタイルのコツ
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文=平井孝幸

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