成功者にも多い「自殺」 5つの誤解と真実

5日に自殺してしまったケイト・スペード(Photo by Brian Ach/WireImage)


自殺には、次のような特徴がある。

・ 自殺を図った場合、男性は死亡する場合が多く、女性は未遂に終わる人が多い

・ 米国で最も自殺率が高いのは、インディアン・アラスカ先住民。2番目に高いのは非ヒスパニック系白人

・ 2015年の青少年危険行動調査(YRBS)によると、過去12カ月の間に少なくとも1度自殺を試みた9~12年生の割合は、6%だった。女子の割合は男子の2倍(11.6%対5.5%)。最も割合が高かったのは、ヒスパニック系の女子(15%)だった。非ヒスパニック系白人の女子では、9.8%だった

・ CDCの調査によると、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアルの若者の29%が過去1年の間に少なくとも1度は自殺を試みていた。異性愛者の若者の場合は、6%だった。また、全米自殺防止財団によれば、一般的な自殺率が4.6%の一方、トランスジェンダーの自殺率は41%だった

・ 米退役軍人省(VA)によると、自殺する退役軍人は1日当たり最大20人。2014年に自殺した退役軍人は、7400人に上っている(自殺者全体の18%)。VAはオピオイド(麻薬性鎮痛薬)の問題に加え、自殺防止を最大の懸案事項としている

・ 職業別で見ると、米国で自殺率が最も高いのは医師。年間最大400人が自殺している

誤解4. 自殺は「止められない」

誰かが自殺した後、残された人たちは無力感や罪悪感を持つことが多い。筆者のおばが自殺したとき、母や親戚たちは「自殺の危険性があることに気づいてあげるべきだった」と考えた。だが、家族の自殺に責任を負うべき人はいない。

NIMHによれば、私たちは次のような行動を取ることができる。

・ 尋ねる─「自殺を考えているの?」と尋ねることは、簡単ではない。だが、調査結果によれば、そう尋ねられることでその人が自殺願望や自殺する危険性が高まることはない

・ そばにいる─同僚や家族の話を聞く。身振りやしぐさを観察する

・ 安全を確保する─命を奪うことにつながる物(銃やナイフ、かみそりの刃、大量の薬など)や場所(橋、高速道路)に可能な限り近づかせない

・ つながりを保つ─常に連絡を取り合う

誤解5. 自殺したい人には「逃げ場がない」

絶望感にひどく打ちのめされることもある。あなたが、または家族が助けを必要としているなら、自殺予防ライフラインや親しい友人に電話をしたり、無料のオンラインリソースにアクセスしたりしてみてほしい。

自分ではどうすることもできない、孤独だ、自分を傷つけたい、そう考えている人には、一人ではないということを知ってもらいたい。話を聞いてくれる人は必ずいる。信頼できる人や、訓練を受けた専門家に連絡してほしい。あなたの人生には、価値があるのだ。

編集=木内涼子

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