ビジネス

2018.07.01

オランダのオーガニック農場が取り組む「小さな革命」

オランダにあるオーガニック農場「ホフ・ヴァン・トウェロ」



責任者のロレッタ氏。“小さなスケール”をキーに、持続可能な成長モデルの研究と実践を行う。

「われわれはソーシャル、経済、エコロジカルのすべてを機能させることを心がけています」。こう話すのは、ホフ・ヴァン・トウェロ責任者のロレッタ氏。彼は、資本、労働、土地のすべてを“小さなスケール”で成り立たせ、地域に根ざした持続可能な成長モデルを作ることを目指し、活動しています。

「ビオやオーガニックの市場はどんどん拡大していますが、結局、地域や社会のことを考えていなかったり、フード・マイレージを気にしていないなど、大事な視点が抜け落ちています。たとえオーガニックであっても、地球環境に優しくなければ本末転倒。生産から消費に至るシステム自体を変えないと、持続可能な社会の実現は難しいのではないかと危惧しています」


左上からグリーンハウス内にあるレストラン、子供たちの遊び場、ハウス内でも野菜を栽培、採れたて野菜のサラダ

残念ながら、日本の農地法では営利目的の農地の転貸は禁止されているので、同じモデルをすぐに実行するというわけにはいきません。しかし、地域活性化の一翼を担い、持続可能な成長を期待できるホフ・ヴァン・トウェロの仕組みは、特別に複雑でもテクニカルでもなく、世界のあらゆるところで実践できそうです。

パラレルワークという視点からも、健康にも地域にもいいオーガニック農業は魅力的。自社の従業員や友人にいたら、間違いなく応援したくなります。今後こうした仕組みが日本でどのように展開されるか、継続的にウォッチしていきたいと思います。

連載 : クリエイティブなライフスタイルの「種」
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文=国府田淳

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