デイムは先日、かつて「グーグルベンチャーズ」として知られたアルファベット傘下の投資会社「GV」にパートナーとして参加することを明らかにした。GVはこれまで数多くの投資案件で成功を収め、今年2月にはがんデータ解析ソフトの「Flatiron Health」を製薬大手「ロシュ」に19億ドル(約2000億円)で売却した。また、ウーバーの創業当初からの出資元であるGVは、ソフトバンクへのウーバー株売却からも多大な利益を得ている。
GVのCEOを務めるDavid Kraneによると、デイムは今後、特定の領域にフォーカスせず、彼女が興味を持つ分野のスタートアップを支援していくという。デイムは既にゲーム企業の「ユビソフト」と、フィットネス企業の「Les Mills」という、ジャンルがかなり異なる企業2社の役員に就任している。
Kraneはデイムが持つテクノロジーに関する知見を高く評価している。彼女はパリで通信エンジニアリングを学んだ後、ロンドンで宇宙テクノロジーや衛星コミュニケーションを学んだ。その後、シリコンバレーにやってきた。
デイムがKraneと最初に出会ったのは、彼女がヤフーに在籍していた頃だという。その後、ウーバーに移った彼女とKraneは交流を深め、GVからの出資につながったという。
デイムのこれまでの経験はGVが投資対象とするアーリーステージの企業を見つける上で、大いに役立つことになる。また、ウーバーが巨大企業に成長する過程を見届けた彼女は、スタートアップをスケールさせる上での知見も豊富だ。
「ウーバーが成長を成し遂げたのは、初期の段階から明確なビジョンがあったからだ。起業というのは10年間にも及ぶ長い道のりになる。最初にゴールを設定しておくことが非常に重要だ」とデイムは話す。
「会社を立ち上げるのなら、大きな目標を設定すべきだ。社会にインパクトを与える企業の成長を支援していきたい。GVで仕事が始められることにとてもエキサイトしている」と彼女は話した。