「火と氷の国」アイスランド 住民に聞いた旅の8つのアドバイス

Thampitakkull Jakkree / shutterstock.com

アイスランドに旅する予定があれば、その文化を学びたいと思うかもしれない。

アイスランドでは、欧州や米国からの観光客が近年急増した。アイスランド観光局によると、同国に宿泊する外国人観光客の総数は、2000年の59万5000人から2010年には210万人、2014年には440万人にまで膨れ上がった。

火と氷の国として知られる同国は、白夜やオーロラ、氷河の作った地形、滝、地熱プール(野外天然温泉)に加え、アイスランド馬やパフィン(ニシツノメドリ)、クジラ、羊など野生生物が有名だ。数々の独特で美しい景色に囲まれ、まさに写真家の夢だ。

私が、航空会社や旅行会社など接客産業で働くアイスランド人・住民から得た、アイスランドを旅する8つのポイントは次の通りだ。

1. ペットボトル入りの水を買わない

アイスランドは世界でも非常に環境に優しい国の一つで、プラスチックを減らす取り組みは称賛に値する。アイスランド航空の客室乗務員を務めるアイスランド人、ウヌル・エイル・アルナルドッティルは次のように話した。

「観光客はよくペットボトル入りの水を買う。でもアイスランドの水道水はもともときれいで新鮮。添加物はなく、何十年もかけて火山の作った地層で浄化されている。(…)大半のアイスランド人は、ペットボトル入り飲料を絶対に買わない」

アイスランドの水が、世界でも不純物の少ない水であることは事実だ。環境を大切にするならば、旅行には水筒を持って行こう。

2. 呼びかけには、姓でなく名前を使う

エイル・アルナルドッティルはまた、アイスランドには他国のような姓の制度がないことを教えてくれた。実際、アイスランド人の大半は似たような姓だ。彼女によると、ビジネスでもプライベートでも名前が使用される。

「姓は父親の名前、あるいは一般的ではないが母親の名前の後に、男性は『son』、女性は『dottir』を足したもの。例えばグンナルソン(Gunnarsson)はグンナル(Gunnar)の息子、グンナルドッティル(Gunnarsdottir)はグンナルの娘のこと」(エイル・アルナルドッティル)

3. 土地を踏みにじらず、ゴミを捨てない

アイスランド住民のグドゥルン・ベルクマンは「アイスランド人は、国土を大切にすることを誇りとしているので、ハイキングや散歩で目についたゴミを拾うのが習慣。ゴミのポイ捨てはひんしゅくを買うので、住民と同じように振る舞うには、自然の中のゴミを拾うこと」と述べた。

これは、世界のどこに旅するときも同じだが、アイスランド人が母国の自然を深く愛しているのは明白だ。

「自然を大切にすれば、自然から大切にしてもらえる。これがアイスランドの人の信念。土地とその歴史を敬うため、アイスランド人は土地を踏みにじらない。すでに踏みならされた道だけを歩き、足跡が既にあるところにしか乗らないようにしている」(ベルクマン)
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翻訳・編集=出田静

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