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Josep Curto / shutterstock

先週、6月5日に迎えた今年の世界環境デーのテーマは「プラスチック汚染の解決」だった。プラスチックス・フォー・チェンジ(Plastics for Change)のアンドリュー・アルマック最高経営責任者(CEO)は、プラスチックごみの再利用に全キャリアを注いできた。

インド・ベンガルール(バンガロール)を拠点とするカナダ出身28歳のアルマックは、今年のフォーブス「30アンダー30」アジア版で、将来有望な30歳未満の一人に選出されている。

ごみ管理の分野で受賞歴のあるソーシャル・エンタープライズ(社会的企業)を他に3つ共同設立した他、英化粧品企業のラッシュ・コスメティクスと共同で海洋プラスチックごみを再利用した商品ラインを作ったり、ペルーのリマにプラスチックバンク交換センターを設置したりもしている。

アルマックがさまざまな企業に対し提供しているのは、事業の利益を保ちつつも、倫理的な方法で調達された再利用プラスチックを製品に使うよう移行させるサービスだ。プラスチックス・フォー・チェンジ社は、信頼できる循環経済を作り出して貧困地域で持続可能な収入源へとつなげられる倫理的なリサイクル・サプライチェーンを構築するため、モバイル技術を活用している。

同社は、関係者に対する透明性あるプロセスと、プラスチックごみ収集者への公正な報酬を保証している。そうすることで、非公式なリサイクル業界が発展するのだ。

アルマックは、カナダ紙グローブ・アンド・メールに対し「発展途上地域には、廃棄物管理のための税収入が存在しない。こうしたコミュニティーでは、水を手に入れるのも難しい」と語った。「廃棄物市場を作ること、究極的にはプラスチック汚染を減らすためのきちんとした雇用を創出することに焦点を当てる必要がある」

環境専門家によると、海に流出するプラスチックごみは年間800万トンに上るだけでなく、経済的にはプラスチック包装資材の95%(800億~1200億ドル/約8兆8000億~13兆円分に相当)が失われている。米経済にとっては年間400億ドル(約4兆4000億)の損失だ。

プラスチックス・フォー・チェンジは、多くのブランドが被っているこうした損失をなくすだけでなく、国際連合の「持続可能な開発目標(SDGs)」達成のため活動している。

国連環境計画の専門家らはまた、大規模なプラスチックごみ問題とその財務的・環境的影響に対して行動を起こすよう、世界各国に呼び掛けてきた。国連がスポンサーとなる今年の世界環境デーの開催国であるインドは、2022年までに国内で使い捨てプラスチックの使用をなくすことを目指すと発表した。

国連のアントニオ・グテレス事務総長は世界環境デーのメッセージでこう語った。「離島から北極圏まで、汚染されていない場所はない。現状のトレンドが続けば、2050年までに、私たちの海には魚よりもプラスチックが多くなってしまう。世界環境デーに発信すべきメッセージは単純。それは使い捨てプラスチックを拒絶すること。再利用できないものは断ろう」

編集=遠藤宗生

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