4. 助けを得る
苦しんでいる人は、自分では助けを求められないかもしれない。溺れている人が既に水中深く潜ってしまい、叫べないのと同じだ。こうした状況では、あなたが責任を持って病院に連れて行ったり、ホットラインに電話したり、親しい友人や家族に連絡する。悩んでいる相手をそのままにしてはいけない。
5. ボランティアをする
米国の自殺予防コールセンターは職員不足で、精神疾患の増加による需要に追いついていない。また、必要な支援を受ける金銭的余裕がない人も多い。ボランティアをすれば、精神医療を無料で提供する組織を支援できるだけでなく、貴重なスキルや見識、視点を得られる。
6. 意識を高める
命を左右する自殺の問題に光を当てるため、対話を始め、話しにくい問題も議論することが必要だ。精神疾患に関する事実と誤解について調べ、周囲と共有する。職場や学校に講演者を招待したり、コミュニティーのイベントに参加したり、意識向上に取り組む組織に寄付したりしよう。
精神疾患の問題は重大だが、全員で協力して運べば軽くなる。真の支援を提供するには、自分自身の偏見や考えと闘う必要があるが、努力する意義は絶対にある。
友人や家族、同僚、コミュニティーの人たちが、命を落としている。そうした人々は弱いわけではなく、支援を必要としている。それを傍観していてはいけない。悲劇的な出来事を過去のものとし、何もなかったかのように日常に戻ることはできない。
アンソニー・ボーデインの命も、ケイト・スペードの命も大切なものだった。私の隣人の命も、友人の義理の兄の命も──。そして私の命も、あなたの命も大切だ。皆さんも、私と一緒に立ち上がってもらえるだろうか? 命を守るため、一緒に協力してもらえるだろうか?
*フォーブスジャパン編集部より:日本でも、公的機関やNPOなどが、電話やメール、交流サイト(SNS)を通じた相談を受け付けています。詳細は以下の厚生労働省ウェブサイトを参照してください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000190135.html