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アイルランドの首都・ダブリンから約200km東西に離れたコーク州にあるオールド・ヘッド・ゴルフ・リンクス

1997年に開場したばかりの新鋭、オールド・ヘッド・ゴルフ・リンクスは、大西洋に囲まれたダイヤモンド型の半島の先端にある。かつて地域を支配していたケルト人の影響を色濃く残す、アイルランドの歴史満載のコースの魅力に迫る。


アイルランド南西部のコーク州、キンセールにあるこのオールド・ヘッド・ゴルフ・リンクスは、眺めの素晴らしさ、豪華なメンバーシップ、贅沢な宿泊施設の全てを備えた世界有数のゴルフ場だ。

1989年、それまで地元の農業従事者が羊を飼っていたエリアに220エーカーの土地を購入したのが、既に他界したジョン・オコナーとパトリック・オコナーの兄弟だ。2人は「この歴史的な土地を世界有数のゴルフ場にする」という思いで、93年から建設を開始し、97年に開場を迎えたばかりの新鋭である。

このキンセールという場所に、人類が最初に欧州大陸から移住してきたのは6000年前に遡ると言われており、鉄器時代のケルト人が暮らした痕跡がいくつも発見されている。そもそもアイルランドという地名も、紀元前1000年以前に移住してきたエリン族の名前が由来だ。


9番ホールのそばにある、ドルメンと呼ばれる支石墓。周辺には、ケルト文化の遺構が多く残っている。

紀元前893年から854年頃までは「Eri Cearmna」という人物がこの地域の王として君臨していた。ギリシャ時代の欧州北部地域については、詳細な地図は残っていない。しかし、ここオールド・ヘッドは、紀元100年頃には歴史家クラウディオス・プトレマイオスの手によって地図に表記されている。天動説を唱えたことで有名な人物だ。

820年から918年にかけてバイキングによって支配されたアイルランドは、大小様々な王国によって分割統治された。1169年に有名なノルマン侵攻が起こり、イギリスほどではないが大きな影響を受け、この地域はコーシー家が支配することになった。12世紀に建設された、この半島の先端にある城は、現在でもその残骸が残っており、またゴルフ場の入り口にある城壁は当時のものである。

現在のゴルフ場のロゴにもなっている「stone of accord」は、12世紀から17世紀まで重要な法律や交渉ごとの際、秘密にすることを誓う証しとして使用されていた大変歴史のあるものである。

文=小泉泰郎

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