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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

トヨタ・カローラ

トヨタ・カローラと聞いたら、何を思い浮かべるだろうか。高齢者向け、平凡、全世界で良く売れていること……? 「信頼性とコストパフォーマンス抜群だけど、働き盛りの自分には合わない」と思っている人は、ショックを受けるだろう。生まれ変わった12代目のカローラは、そうしたイメージを覆そうとしている。

驚くことに、トヨタ広報によると、現行型カローラ(日本ではアクシオという車種)のユーザーの平均年齢はなんと70歳だそうだ。ワゴン版のフィールダーでも60代と聞くと、目が点になる。ハッチバック仕様はもう少し若いらしいが。

正直なところ、今までのカローラの平凡なイメージからは、どうも五感をくすぐるような刺激は感じられなかった。しかし、先日、富士スピードウェイのショートサーキットで試乗した新カローラのハッチバックは、奇跡的にそう言う古臭いイメージを消し去った。デザインが新鮮で思い切り若返っているじゃないか!

カローラは、プリウスとCH-Rが採用しているのと同様の新GA-Cプラットフォームを搭載しながらも、デザインは今までのシンプルとはうって変わって、とてもエッジが効いて、ロー&ワイドなプロポーション。「ラグビーボールをモチーフにカローラのスタイリングを行った」とカローラの小西良樹主査に説明されて、思わず微笑んでしまった。なんてオリジナルな発想だろう。


カローラの小西良樹主査

つまり、真上からクルマの造形を見ると、まるでラグビーボールのようだ。2015年に日本のラグビーチームが強敵南アフリカに逆転勝ちした奇跡は、まだ多くの読者の記憶に残っているだろうから、ラグビーボールのたとえは、アクティブなライフスタイルを送る若いファミリー層にアピールできるはずだ。

カローラがやろうとしていることは、まるで映画「べジャミン・バトン」でブラッド・ピット演じる主人公がだんだんと若返るストーリーみたいだ。さあ、ユーザーの年齢層をどの程度若返らせられるだろう。

正直なところ、今回思い切り若返ったのは、外観だけではない。ハンドリングもパワートレーンも、それに室内の雰囲気も、若返ったと言うか、よりスポーティになった。


文=ピーター ライオン

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