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Max Zalevsky / shutterstock

イスラエルのテクノロジー業界を支えるのが、軍の諜報部隊「8200部隊(Unit 8200)」の出身者らだ。イスラエル政府は決して公には認めないが、かつてイランの核開発施設に「Stuxnet」と呼ばれるコンピューターウィルスを送り込み、遠心分離機を破壊したのが8200部隊だといわれている。

また、先日のイスラエル軍のシリア空爆の際にも、8200部隊がシリア軍の警戒システムを動作不能にしたといわれている。8200部隊の出身者らは、テクノロジーに関して非常に高い知見を持ち、サイバーセキュリティ分野をはじめ世界中のテック業界で活躍している。

8200部隊の存在は、スタートアップ業界では非常によく知られているが、一方でこれまでほとんど存在が認知されてこなかったのが「9900部隊(Unit9900)」だ。9900部隊は地理空間データや、衛星画像や高高度監視画像の分析に強みを持つ軍事情報部隊で、その出身者らがここ最近、テルアビブなどでミートアップを開催するようになった。

9900部隊の出身者らは、かつてはその部隊の存在を語ることも許されなかったが、今では自身のキャリアを公にすることが可能になった(だだし、参加したミッションや軍事テクノロジーの詳細については守秘義務がある)。

GPSを用いた位置情報をはじめ、マシンビジョンや画像解析、ARやVRに深い知見を持つ9900部隊出身者らが、テック業界に新たなトレンドをもたらそうとしている。8200部隊をイスラエル軍の「耳」に例えるならば、9900部隊は「空中に浮かぶ目」ということになる。

コンピュータビジョンを用いた生検組織(病変部位の組織)の解析を行なうスタートアップ企業「Nucleai」のCEO、Avi Vaidmanも9900部隊出身の出身者だ。今年3月に同社は500万ドルのシード資金を調達した。

「過去15年にわたり8200部隊はサイバーセキュリティや通信分野で注目を集めてきたが、AIやマシンビジョンへの関心が高まるなかで、9900部隊のパワーにスポットライトが当たっている」とVaidmanは述べた。

自動運転時代の到来を前に、グーグルやウーバー、アマゾンやアップル、フェイスブックといったテクノロジー業界の巨人らは、コンピュータビジョンや画像認識などの分野に膨大な投資を行なっている。イスラエルのテック業界のデータベース「Start-Up Nation Finder」には、マシンビジョンやナビゲーション、画像認識を手がける企業が225社も登録されている。

編集=上田裕資

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