ゲームで高校生たちを団結させる
母親はParnellと兄が犯罪に巻き込まれないようにするため、2人を学校の運動クラブに入れ、夏休みの間はアルバイトに従事させた。兄は食肉加工工場で、Parnellは携帯電話の販売店で働いたという。Parnellは、仕事を教えてくれた上司に今でも感謝している。
「彼のお陰で今の自分がある。彼は私の面倒を見てくれ、一生懸命働くことや他人を思いやる気持ち、リーダシップ、マネージメントなど、ビジネスに必要なことを全て教えてくれた」とParnellは話す。
その後、Parnellはプリペイドスマホを手掛ける「Metro PCS」を3店舗運営し、レンタカー会社の経営を手伝った。そのレンタカー会社は現在中西部と南東部に16店舗を展開するまで成長した。彼はその頃、ベンチャーキャピタルを通じてその運営者であるビリオネアのDan Gilbertと知り合った。
「私は小さい頃からゲーマーだったが、Danと知り合ってからeスポーツにのめり込んだ」とParnellは言う。
Parnellはeスポーツ業界に参入した当初、eスポーツチームの「Rush eSports」を「Team SoloMid」に売却した以外は目立った成果を上げることができないでいた。しかし、SXSWのパーティーでインキュベーター「Science」の共同設立者であるPeter Phamに出会ったことがPlayVSの設立につながった。
「今後のeスポーツの課題は、複数世代に渡るファンやプレーヤーを育成することだ。高校に安定したシステムがあれば、プロの世界に何世代にも渡って選手を送り込むことができる」とParnellは話す。
Parnellは生まれ育ったデトロイトを離れ、ロサンゼルスに拠点を移した。
「私が目指すのは、何十万人もの高校生たちをEスポーツ奨学金で大学に進学させることだ。彼らを犯罪やギャングから遠ざけ、新しい友情を育むことを支援したい。ゲームには人々を団結させる力がある」とParnellは語った。