ビジネス

2018.06.06

テンセントを脅かす中国新興企業「バイトダンス」の快進撃

(c)ByteDance


Douyinは、中国政府によるメディア規制への対応に苦慮している。最近では、未成年ユーザーが性暴力を描写した動画を投稿し、同社に非難が集まった。政府系メディアの「人民日報」もDouyinが青少年に悪影響を与えていると主張している。

4月に政府はバイトダンスが運営するジョーク共有アプリ「Neihan Duanzi」が下品で不適切なコンテンツを宣伝したとし、アプリの永久閉鎖を要請。Zhangは謝罪を公表し、「我々は誤った道を歩んだ」と述べて監視スタッフを1万人雇用することを明らかにした。

また、競争環境も激化している。バイドゥ(百度)傘下の「iQiyi」は、ショート動画アプリ「Nadou」を最近リリースした。同社は、AIを使ってネット上のトレンドを分析したり、関連動画の推奨を行っている。

「86 Research」のZhangは、今後のバイトダンスは多額の広告宣伝費を費やす必要があり、収益に悪影響を及ぼす可能性があると指摘する。

「Douyinはコミュニティを拡大するために良質なコンテンツを増やす必要がある。規制への対応も大事だが、ソーシャルな要素を強化してユーザーのエンゲージメントを向上することが今後の成長には欠かせない」とZhangは話した。

編集=上田裕資

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