そして、2000年代の機械式時計ブームを経て、2010年代にまた新たな時計が誕生した。アップルウォッチに代表されるスマートウォッチである。先頭を走るブランドが時計界ではなくコンピュータ界の雄ということもあり、これまでの腕時計の範疇を大幅に上回る機能を有しているのが最大の特徴だ。
ただ、そういう出自であるから、いわゆる腕時計と一線を画す人がいるのも否めない。
しかし、時計業界もしっかりとスマートウォッチに呼応して、その分野の新作を誕生させている。スマートウォッチ(コネクテッドウォッチと呼ぶブランドもある)は、もはや時計界も見過ごせない大きな波となっているのだ。
時計ブランドがつくりだすスマートウォッチは、ブランドによってその性格は異なるが、大きく3つの種類に分類することができる。
ひとつは、もっともポピュラーなもので、ダイヤルが液晶になっており、そこにさまざまな数値、画などが表示されるというもの。2015年に老舗高級ブランドの先陣を切ったタグ・ホイヤーが、今年ダウンサイジングを図った「コネクテッド モジュラー 41」はこのタイプで、インテルとのコラボレーションで製作されている。
機能は、スマートフォンと連動することで、メール、天気、フェイスブック、ニュース、歩数計、マップなど、スマートフォン上で実行したり情報を読取ったりしている内容のほとんどを感知することが可能である。また、ダイヤルデザインが複数用意されており、その日の気分で変更することができるのも楽しい。
そしてもうひとつが、一分野に特化したモデルである。ウブロの「ビッグ・バン レフェリー 2018 FIFA ワールドカップ ロシア」がこれにあたる。このモデルは、ウブロがオフィシャルタイムキーパーを務める、ロシアW杯のために製作されたもの。実際にゲームを裁くレフリーがピッチ上で使用するものとして作られたFIFAオフィシャルウォッチなのである。
ウブロ / ビッグ・バン レフェリー 2018 FIFA ワールドカップ ロシア
[バッテリー、チタンケース、49mm径 55万円(2018本限定) 問:ウブロ 03-3263-9566]
試合中は、ダイヤル上に、得点、カード数(イエローカード)、得点した選手の名前、交代選手、試合時間などのデータが表示されることになる。もちろん、アプリケーションをダウンロードできるので、それ以外の機能を表示することもできる。