「小さな赤い本」を意味する小紅書は、インスタグラムとアマゾンを組み合わせたようなソーシャルEコマースサイト。利用者は化粧品や服の画像や動画を、販売サイトのリンクを添えて投稿する。
小紅書の登録ユーザー数は既に1億人を突破。都市部に住む18〜35歳の女性らを中心に人気を広げている。ユーザーらは化粧品や服を身に着けた自撮り写真を投稿し、商品を買う側は、他のユーザーの自撮りや口コミを参考に買いものを行なう。
世界的広告企業「ジェイ・ウォルター・トンプソン」の元アジア支社CEOのTom Doctoroffは先日のインタビューで「小紅書は現代の中国のEコマース業界において、いかにソーシャル機能が重要であるかを示している」と述べていた。
「利用者は個々のアイテムに対する意見を盛んに交換し、それがプラットフォームの成長につながっている。彼らは何が好きで、自分は誰なのか、なぜそのアイテムが好きなのかを語り合う」
Doctoroffによると、中国におけるソーシャル機能の重要性は音楽ストリーミング分野でも高まっており、NetEaseが運営する『NetEase Music』においても、同じ状況がみられるという。「中国のウェブサービスは独自のやり方で、さらに洗練されたものになりつつある」と彼は話した。
小紅書の創業は2013年。スタンフォード大学でMBAを取得したCharlwin Maoと、Miranda Quによって同社は設立された。今回の3億ドルの資金を用い、小紅書は新規の人材獲得を進め、マシンラーニングのインフラをさらに増強すると述べている。