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2018.06.02 12:00

売上1兆円の音楽フェス企業、ライブ・ネイションが競合を買収

4kclips / Shutterstock.com

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米国最大手の音楽イベント企業「ライブ・ネイション(Live Nation」)がテキサス州オースティン本拠の競合「ScoreMore Shows」を買収し、筆頭株主になった。ライブ・ネイションの2017年の売上高は103億ドル(約1.1兆円)を記録。7年連続で過去最高売上を更新し、初めて100億ドルを超える売上を達成していた。

ScoreMoreは年間200以上のコンサートをプロデュースし、「JMBLYA」や「Neon Desert Music Festival」、「Mala Luna Music Festival」、ラッパーのJ・コールの「Dreamville Music Festival」などの音楽フェスを手掛けている。

ScoreMoreの共同創業者Sascha Stoneはプレスリリースで、「10代で会社を始めた頃は、ただ単純に自分たちが好きなアーティストをブッキングしているだけだった。10年近くにわたり我々をサポートしてくれたテキサスの音楽ファンたちに感謝したい」と述べた。

ScoreMoreはフォーブスの「30アンダー30」にも選出されたStoneとClaire Bogleによって創業された。知名度が上がったきっかけはJ・コールやケンドリック・ラマー、ウィズ・カリファ、スティーブ・アオキのツアーを実現したことだ。同社はStoneがテキサス大学在学中にアルバイトで貯めた1000ドルの自己資金で創業した。

最近では6回目のヒップホップ・フェス「JMBLYA」を開催し、3日間で前年比60%増の8万人以上を動員した。ビルボードによるとScoreMoreが2017年に主催したコンサートやフェスでは18万枚以上のチケットが売れ、粗利益は1500万ドル(約16億円)にのぼった。

同社はコンサート事業だけでなく、アーティストのマネジメントも行っている。グラミー賞にノミネートされたヒップホップ・アーティストのトリー・レーンズもその1人だ。しかし、今回の買収にはマネジメントやレーベル事業は含まれていない。

ライブ・ネイションは米国の音楽フェス「ボナルー(Bonnaroo)」のほか、英国の「ダウンロード・フェスティバル(Download Festival)」やオーストラリアの「スプレンダー・イン・ザ・グラス(Splendour in The Grass Festival)」、ブラジルの「ロック・イン・リオ(Rock in Rio)」などの大型フェスを主催している。

同社の米国事業を統括するBob Rouxは、「ScoreMoreは才能あるミュージシャンらと力強い信頼関係で結ばれている。小規模なクラブでのイベントから大規模フェスまで、熱狂的なオーディエンスを惹きつけるイベントを企画している」と評価する。

「ScoreMoreのチャレンジはまだ始まったばかりだ。今後はライブ・ネイション・ファミリーの一員として、今まで以上に素晴らしいイベントを開催していく」とRouxは述べた。

編集=上田裕資

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