シャオミの人気ウェアラブル「Mi Band」はなぜ売れる?

シャオミ Mi Band 2(danupop.m / Shutterstock.com)

中国のシャオミが次世代のフィットネストラッカーを市場に投入しようとしている。同社CEOのレイ・ジュンは先日、中国メディアの取材に対し「年内に『Mi Band 3』を発売する」と話した。

シャオミのフィットネストラッカー「Mi Band」は世界中で人気の製品だ。日々のスポーツや睡眠の記録が可能で、いくつかのモデルには心拍センサーもあり、競合の「Fitbit」らと比べると大幅に安い。

Mi Bandのオリジナルモデルはわずか15ドルで2014年に中国で発売され、翌年には海外販売も始まった。後継モデルの「Mi Band Pulse」は25ドル以下で心拍センサーも備えた。そして2016年発売の「Mi Band 2」はOLEDスクリーンを搭載し、最大20日間のバッテリー持続時間を誇りつつも価格は30ドル程度に抑えた。

シャオミの製品は低価格さが追い風となって普及した。調査企業「Strategy Analytics」は昨年、シャオミがウェアラブルバンド市場(スマートウォッチにフィットネストラッカーを含めた市場)でFitbitやアップルを抑えて17%のシェアを獲得。世界最大のメーカーになったと報告した。

その後の出荷台数をベースとしたデータで、シャオミは再び世界2位の地位に沈んだとの報告もあるが、市場シェアはアップルと肩を並べる18%程度とされている。

待望の「Mi Band 3」は今年2月にブルートゥース認証を取得し、4月には公式サイトでティザー動画が公開された。そこにはこれまでにない大型のスクリーンを搭載した外観が映された。

報道によると今回の新モデルも26ドル程度の価格になるという。スペックの詳細は正式には明かされていないがGPSの搭載や、従来よりもさらに長いバッテリー寿命の実現などが期待されている。

シャオミは関連会社の「Huami」からバッテリーが30日間持続するスマートウォッチ「Amazfit Bip」を昨年、99ドルで発売している。この製品には心拍センサーや加速度センサー、地磁気センサー、気圧計に加えGPSも搭載されていた。Mi Bandの次期モデルが低価格ながらGPSを搭載することは、さほど驚くべきことではないだろう。

編集=上田裕資

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