ビジネス

2018.05.30

ZOZOが見据える、真のファッションテック企業への道筋【前編】

スタートトゥデイテクノロジーズ代表取締役CIO 金山裕樹

10年以内に時価総額5兆円企業を目指す── スタートトゥデイ(10月1日付でZOZOに社名変更予定)の前澤友作は、4月27日に行われた2018年3月期決算説明会で同社の展望について、こう熱弁をふるった。

世界中をカッコよく、 世界中に笑顔を。70億人のファッションを技術の力で変えていく─。

これが実現したとき、現在1兆円弱の時価総額は3年後に2兆円、6年後に3兆円、そして10年以内には5兆円に成長しているという。

この10年プランの実現に向けて、スタートトゥデイが取り組むのが服の「買い方」「選び方」「作り方」という3つの革命だ。中でも選び方と作り方に革命を起こすためには、新モデルが発表された「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」を始めとする、テクノロジーが鍵を握る。

同社では2018年1月、ファッションを数値化することをミッションとしたプロジェクトチーム「スタートトゥデイ研究所」を発足。「服作り」「似合う」「サイズ」の研究を通じて、ファッションを科学的に解明しようとしている。また、同年4月には子会社3社を統合する形で「新会社スタートトゥデイテクノロジーズ」もスタートした。

これらの取り組みの背景にあるものはなにか。そして、スタートトゥデイが考えるファッションテックのあり方とはどんなものか。

スタートトゥデイテクノロジーズ代表取締役CIO(Chief Innovation Officer)であり、スタートトゥデイ研究所のプロジェクトリーダーも務める金山裕樹に、ローランド・ベルガーの福田稔が話を聞いた。
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構成=大崎真澄 写真=小田駿一

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