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I cover geology, earth science, and natural disasters.

Orhan Cam / shutterstock

ホワイトハウスの北庭(ノース・ローン)に突如、陥没穴が出現した──。この陥没穴は時間が経つとさらに拡大した。ドナルド・トランプ政権は問題が山積のため、問題を解決することを意味する「drain the swamp(沼の水を抜く)」という言い回しになぞらえて、米国メディアは「この穴で沼の水を抜くことができるかもしれない」とジョークの種にしている。

大統領官邸であるホワイトハウスは1792年から1800年にかけて建設された。19世紀初頭の米英戦争で、イギリス軍の焼き討ちに遭って焼失した期間を除けば、歴代の米国大統領たちが住んできた。

陥没穴は記者会見室から見える位置にあり、大きくなっているばかりか2つ目の穴が隣にでき始めたことに記者たちは注目している。

陥没穴ができた原因として考えられるのは、老朽化した水道管からホワイトハウスの庭の地下に水が漏れ出したことだ。そのため地下に空洞ができ、陥没が起きた可能性がある。ワシントンDCは沼地の上に建てられた街であり、地盤が脆弱な場所も多い。

ワシントンDCは大西洋から近く、ポトマック川も流れている。地下水を含む帯水層が地表に近い場所では、地面を4~6フィート(約1.2~1.8メートル)も掘ると水が出てくる場合がある。

実は、ほぼ1年前にはトランプのフロリダの別荘「マー・ア・ラゴ」でも陥没穴が見つかっている。フロリダでよく見られる陥没穴は、石灰岩などのもろい岩石が原因になったもので、さほど珍しいことではない。石灰岩は弱酸性の雨が降って地面にしみ込んだだけで簡単に溶けてしまう。長い時間をかけて雨によって空洞が作られ、何の前触れもなく陥没するのだ。

ニューメキシコ州のカールズバッドではは大規模な陥没穴が「洞窟(どうくつ)群国立公園」として観光資源になっている。しかし、自宅の庭に陥没が起きるのは大統領でなくても、誰にとっても嫌なものだろう。

編集=上田裕資

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