99ドルの睡眠分析デバイス「ノキアスリープ」の実力

(Photo by David Ramos/Getty Images)

ノキアは2016年にヘルステック企業「Withings」を買収してヘルスケア部門「ノキアヘルス(Nokia Health)」を立ち上げた。そのノキアヘルスが、最新の睡眠モニター「ノキアスリープ(Nokia Sleep)」をリリースした(今年4月にノキアがノキアヘルスの売却を検討中という噂が流れたが、その後、この件に関して新たな動きは報じられていない)。

今回リリースされたノキアスリープの価格は99.95ドル。ベッドに敷くパッドと専用アプリを用いて睡眠のトラッキングを行なう。設定はいたって簡単で、マットレスの下にパッドを敷き、電源を入れて「Nokia Health Mate」アプリに同期するだけだ。

ノキアによると、厚さ4〜15インチ(約10〜38センチメートル)のマットレスに対応しているが、ウォーターベッドには使えないという。

筆者は使い始めの数日は睡眠データが不正確だったため、パッドをマットレスとマットレスカバーの間に敷いたところ信頼できるデータが取れるようになった。寝ているときにパッドの感触があるが、不快には感じない

初期の睡眠モニターのように就寝することをデバイスに教える必要はなく、横になればトラッキングを開始し、起床すると停止する。あとはアプリを起動して結果を確認するだけだ。

睡眠モニターは眠りの浅さ・深さやレム睡眠のサイクルを測定するほか、深夜に目を覚ましたことなどを教えてくれる。ノキアスリープは他社製品と比べて性能が非常に優れており、眠りにつくまでに要した時間や夜中に目を覚ました回数、眠りの深さ、いびきの頻度や長さなど、ユーザーが知りたい情報を詳しく教えてくれる。

ノキアスリープにはマイクが付いており、いびきを測定している。自分ではいびきをかいていないと思っていても、証拠を突き付けられると気落ちするものだ。それが嫌な場合は、アプリを使ってオフにすることができる。

ノキアスリープでは、取得したローデータをもとにアプリが分析を行っている。アプリは、睡眠時間と睡眠の質に基づいて睡眠スコアを算出してくれる。深い眠りかレム睡眠が占める割合が45%ほどであれば、眠りの深さが「良い」と評価される。

アプリは、他にも眠りにつくまでに要した時間や、目が覚めてから起床するまでに要した時間を教えてくれる。また、睡眠中の心拍数やいびきの回数と長さについてもレポートしてくれる。
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編集=上田裕資

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