ビジネス

2018.05.22

米国50州で「最も裕福な人々」リスト、テック業界からは4名

ワシントン州第1位 アマゾンのジェフ・ベゾス(Photo by Tasos Katopodis/FilmMagic)

今から100年前、カリフォルニア州で一番の長者は鉄道王だった。テキサスでは石油王が覇権をふるい、ニューヨークでは銀行家が最も裕福な人物だった。

テクノロジーが発達した現代では、米国の富豪は地理的条件の制約を受けず、各人が独自の分野で資産を築いている。例えばミネソタ州トップの富豪は印刷企業「Taylor Corp」のオーナーでNBAの「ミネソタ・ティンバーウルブズ」を保有するグレン・テイラーだ。そして、ネブラスカで一番の長者は投資家のウォーレン・バフェットだ。

フォーブスは5月21日、「米国の各州で最も富裕な人々」のリストを公開した。ここに選ばれた53名(タイ記録を含む)の資産額の合計は8320億ドル(約92兆円)。彼らの所属する業界は14分野に及び、50州のうち10州の選出者が金融及び投資関連の事業家だった。

ファイナンス分野では先にあげたウォーレン・バフェットの資産額が850億ドル(約9.4兆円)で、フロリダ州ではトレーディング企業「Interactive Brokers」のトーマス・ピーターフィが同257億ドル。さらに、コネティカット州からは「ブリッジウォーター・アソシエーツ」創業者のレイ・ダリオが同174億ドルで選ばれた。

今回のリストで2番目の勢力となったのがファッションと小売業の富豪ら8名だった。そのうち、オレゴン州からは「ナイキ」創業者のフィル・ナイト、オハイオ州からは「L Brands」創業者のレス・ウェクスナーが選ばれた。

また、ウォルマート創業家の相続人のアリス・ウォルトン(テキサス州)やジム・ウォルトン(アーカンソー州)らの資産額は各自、400億ドルと403億ドルと算定された。

テクノロジー分野からリスト入りを果たしたのは4名にとどまった。ワシントン州ではアマゾンのジェフ・ベゾス(同1320億ドル)が、ビル・ゲイツを抑えてトップに立った。カリフォルニア州ではフェイスブックのマーク・ザッカーバーグ(同740億ドル)が3年連続で1位の座を守った。

また、ハワイ州トップの富豪はeBay会長のピエール・オミダイア(同106億ドル)、ノースキャロライナ州のトップはソフトウェア企業「SAS Institute」代表のジェームス・グッドナイト(同99億ドル)だった。

資産額の算定にあたり、フォーブスは5月11日の株式取引終了時の株価を指標とした。

編集=上田裕資

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