生産性の高い人が持つ6つの特徴

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生産性の高い人とそうでない人を隔てる差は何だろう?また、同じ人でも日によって生産性に差があるのはなぜだろう?

私と同僚のジョゼフ・フォークマンは、生産性を上げる行動が存在するのかどうかについて疑問を持った。もしそのような行動が存在すれば、それを巧みに実践することで、あらゆる人の生産性が向上するかもしれない。

ピーター・ドラッカーは数年前、大半の組織で生産性が10%向上すれば、利益が倍増すると指摘した。同じ仕事をこなしていても、人によって生産性に大きな隔たりがあることや、同じ人でも日によって生産性に差がある事実を考えると、生産性10%向上という目標は実現可能なことに思える。

私が最高経営責任者(CEO)を務めるリーダーシップ開発支援企業、ゼンガー・フォークマン(Zenger Folkman)では、7000人以上を対象として、従業員に対する上司からの生産性評価と、48の行動特性に関するデータを集めた。そこから生産性と相関関係が高い行動を特定して要因分析を行った結果、生産性の高い人が日常的に実践する6つの行動が特定された。

私たちは次に、これら6つの行動での従業員の能力を評価し、上司からの生産性評価と比べた。従業員の評価は、上司以外にも同僚など、平均11人から集めた。その結果、この6つの行動と上司からの生産性評価には関係があることが分かった。

例えば、上司や同僚からの6つの行動評価が最も低かった10%の従業員は、上司からの生産性評価が10パーセンタイル(全体を100としたとき、下から10番目)だったのに対し、6つの行動評価が最も高かった10%の従業員は、上司からの生産性評価が88パーセンタイルだった。生産性に顕著な影響を及ぼす6つの行動は次の通りだ。

1. ストレッチ目標を立てる

休みの日に家で作業をするとしよう。小さな作業をいくつかだらだらと進めることもできるし、大きな仕事を一つ選んで取り組むこともできるが、大きな仕事を進めればペースをつかみ、気が散ることもなくなる。素晴らしい結果が得られるのは、ストレッチ目標を立てたときだ。生産性を上げるため、ストレッチ目標を設定して共有する癖をつけよう。目標を共有すれば、達成の可能性が高まる。

2. 結果を出すため努力する

大半の人は、無理のない速さで仕事をし、期待されている結果を出そうとする。その一方で、結果をより早く、迅速に達成することに意欲を燃やし、やることリストに書いてあることを一つずつ片付けることに喜びを感じる人たちもいる。こうしたタイプは、やるべき仕事量に疲労を感じるのではなく、多くを達成することで活力を得ているようだ。

生産性を上げるには、やることリストに書かれた仕事をこなしていくことに喜びを見出すこと。生産性の高い人は、目標を設定し、業務達成のため容赦無く前進する。予想していたより難しいかもしれないし、計画よりも長い時間がかかることも多いが、諦めるという選択肢はない。
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編集=遠藤宗生

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