口内環境は先手必勝 歯科医院は「痛くなってから行く場所」ではない

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健康経営の推進者として常に元気いっぱいでいるよう努めている私ですが、実はいくつかの“爆弾”を抱えています。そのひとつが左下の奥歯です。

爆弾は2年前に偶然見つかりました。仕事柄、健康に関する情報を求められるのですが、社員からオススメの歯医者を教えてほしいというリクエストが頻繁にありました。人に勧める際は自分が体験してからというポリシーのもと、10年以上歯科医院に行かないほど虫歯には縁遠かったのですが、会社(渋谷ヒカリエ)近くで探し、健診を受けることにしました。

すると、厄介な虫歯が見つかりました。しかも、その発生位置や状況が芳しくなかったのです。

我流では防ぎきれない?

私は、右側の歯は左手で、左側は右手でブラッシングすることをはじめ、鼻呼吸をして一滴でも多くの唾液が出るよう心がけるなど、日頃から虫歯にならない対策をしていました。しかし爆弾が見つかったことで、口内環境に対する不勉強さやブラッシングの未熟さを猛省。歯について徹底的に学び、実践することにしたのです。

すると、多くの学びや気づきがありました。虫歯菌が多い人が歯周病菌用の歯磨き粉を選んでいることが多々あることや、歯ブラシだけでは完璧にクリーニングすることは難しく、フロスやタフトブラシの活用が大事ということ。また、寝起き時の口内には日中よりも遥かに多くの細菌が繁殖しているので、起床後は水を飲む前にブラッシングをする方が良いことなど……。

これらを知らずに自分の生活は健康的だと自負していたことに不甲斐なさを感じました。口内環境は私の最大の弱点だったのです。

そうとわかってからは、即座に弱点を払拭するため、自分の口内菌のバランス(虫歯菌と歯周病菌のどちらが多いか)を調査。自分に合う歯磨き粉に変え、フロスやタフトブラシも数種類使ってみました。寝ている時の口呼吸を防ぐための専用テープや音波でクリーニングする歯ブラシも見つかり、口内環境に良さそうなアイテムが集まっていきました。

歯科健診も定期的に受けるようになりました。プロ(歯科衛生士)の手によるクリーニング後の気持ちよさは、自分のブラッシングスキルや家庭用のアイテムでは到底味わえないもの。本当は毎月でも通いたいのですが、担当医から3カ月に1度で良いといわれてしまい、違う歯科医院にも通おうかと思っているほどです。
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文=平井孝幸

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