ビジネス

2018.05.22

前年比226%成長、花に新たな命を吹き込む起業家

ヴィーナス・エ・フルール創業者 シーマ・バンサル(photographs by Jamel Toppin)

遠距離恋愛中の彼からバレンタインに贈ってもらったバラの花束。高値にもかかわらず、届いた時にはすでにしおれていた。愛する人に美しいままの花を届けたい──。ニューヨークの女性起業家、シーマ・バンサルと当時の恋人で現在婚約者のサニー・チャダが創業したEコマースショップ「ヴィーナス・エ・フルール」は、そんな夢をかなえることから始まった。

「ヴィーナス・エ・フルール」の箱入りのバラは、水なしで1年間、満開の美しさを楽しめる。「バラの手触りや形はそのまま、香りも少しですが残ります」とバンサルは説明する。

エクアドルの農園で育てられた新鮮なバラは、ニューヨークに送られる直前にカットされ、同社の特殊加工が施される。花屋のバラは1週間でしおれてしまうが、このバラは自然な形と香りを保ったまま、どんな色にも染めることができる。

箱いっぱいに顔をのぞかせる金、銀、青、緑、ラベンダー色の花々を使えば、部屋のインテリアに合わせたコーディネートもできる。写真投稿アプリで人気に火がつき、前年比226%という急成長を遂げた同社の2017年の売上見込みは約750万ドルに上った。


シーマ・バンサル◎26歳。2015年に「ヴィーナス・エ・フルール」を婚約者のサニー・チャダと創業。18年のフォーブス誌が選ぶ「30アンダー30」(30歳未満の重要人物)の小売り・Eコマース部門に選出された。

文=フォーブスジャパン編集部 写真=ジャメル・トッピン

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