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2018.05.19 08:30

世界で最も「エコなジーンズ」を作る米国企業の取り組み

Alena Ozerova / Shutterstock.com

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サンフランシスコ本拠のファッションブランド「Amour Vert」は、過去7年間に渡り自然素材を使い、環境に配慮した衣類を作ってきた。そのAmour Vertがロサンゼルスのデニムブランド「AGOLDE」とコラボし、世界で最もエコなジーンズを発表した。

米国の女性は平均7本のジーンズを所有している。ジーンズの製造工程では、適正な色や風合いが出るまで繰り返し洗濯をするため、綿の栽培に必要な水を含めると1本のジーンズが完成するまでに1800ガロン(約6800リットル)もの水を使用するとのデータもある。

世界的に水が不足する中、ファッション業界による莫大な水の消費は大きな問題となっており、Amour Vertの取組みは一つの解決策として注目されている。

「AGOLDE × Amour Vert」のジーンズは、ロサンゼルスのAGOLDEの工場で製造されている。ここではオゾン洗浄を導入しており、通常よりもはるかに少ない量の水で着古したような風合いを出すことができるという。

オゾン洗浄は電気とガスだけを使い、環境に害を与える漂白剤などの化学薬品を使わずに済む。使用する水の量も従来の10分の1以下だ。Amour Vert のマーケティング・ディレクターのAmanda Halper Salinasによると、この製造方法によってウォッシュ加工の回数を大幅に減らしながら、理想のビンテージ・ルックを実現することができるという。

ファッション業界は最も環境を汚染している産業の一つだが対策を講じているブランドは少ない。その中の1社であるAmour Vertは10年近くに渡って努力を重ねてきたが、Salinasによるとジーンズはエコ・フレンドリーな製造が最も困難な製品の一つだという。

Amour Vertは、2011年にパリ出身のLinda Baltiとその夫Christoph Frehseeによって設立された。同社は、「ファッション性と環境サステナビリティは両立できる」をモットーに廃棄物ゼロ運動に取り組み、環境保護団体の「American Forests」とともにこれまでに16万本の木を植林している。

Salinasによると、Amour VertがAGOLDEと提携した理由は、同社が何年も前からジーンズを環境に優しい手法で製造する技術やノウハウを磨いてきたからだという。
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編集=上田裕資

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