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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

レクサス LF-1

トヨタの高級ブランドとしてレクサスが誕生してから29年。その中でLF-1リミットレス・コンセプトは、このブランドが作り上げた最も美しくて力強いモデルかもしれない。しかもLF-1はクロスオーバーでありながら、同ブランドがこれから10年以上目指すであろうスタイリングの方向を定義していそうだ。

レクサスLSとLCに見られる現行の代表的なデザインに比べて、LF-1の外観はよりドラマティックでオーガニックだ。しかしNXやRXのように過剰に強調されたエッヂはない。そして、注目すべきことに、レクサスは今、初めて世界で最もセクシーなSUVを作るカーメーカーの1つであるマツダに挑戦しようとしている。

カリフォルニア州にあるトヨタのデザイン・スタジオCALTYでデザインされたLF-1は、賛否両論のスピンドル・グリルやツリ目でエッジに効いた ヘッドライトなど、これまでのレクサスのデザインを受け継ぎつつも、それを刷新しようとしている。

たとえばルーフ後部のスポイラーは、ガラス製のルーフから見える景色を邪魔しないように中央で2つに分かれているし、張り出した3Dテールライトは有機的なスタイリングだ。

これらの部分は確かに美しいけど、果たしてそのまま市販車には応用されるのか。でも、市販化されるLF-1のデザインが少しおとなしくなっても、フォルムの美しさは残るはずだ。

このようにLF-1リミットレスは高級SUVの新しいフラッグシップを見据えていて、次世代のLXがどんなスタイリングになるのかほのめかしている。



レクサス・グループの副社長ジェフ・ブラケンは、LF-1を発表した今年1月のデトロイト・モーターショーで、「映画『リミットレス』のブラッドリー・クーパーが頭脳を100%活用できるように、私たちも限界に挑戦しようとしている」と語った。

その意味は、このコンセプトの細部をよく見ると納得できる。なにしろ、レクサスの「顔」とも言えるスピンドル・グリルが無限に後ろに伸びている感じがする。初めて再解釈されているのだ。

これまで前面にあったグリルが、ノーズからボネンット横を走り、Aピラー下まで伸びている。こんなふうにグリルを変えると、顔の印象が全然違ってくる。目を惹きつける力があると思う。デトロイトで同車を見たアメリカ人の同僚が「これが世界一セクシーなSUVだね。このまま出して欲しい」と言った。

また、有機的なLEDライトもユニークだ。ドアの表面にスッキリと収まっているドア・ハンドルは、キーを持ったオーナーがクルマに近づくとポップアウトするようになっていて、ヘッドライトはそれと同期して色気たっぷりの勢いで点灯する。まるでオーナーを歓迎しているような、革新的なフィーチャーじゃないか。飼い主が戻ってきたのを喜んで仔犬がシッポを降っているようで、ちょっといい気分にさせてくれる。

文=ピーター・ライオン

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