レクサスLF-1は世界で一番セクシーなSUV?

レクサス LF-1




ドアミラーに代わって、リミットレスにはドア・カメラが搭載されている。これが、広角レンズみたいで死角にも目が届いて クルマの周囲をとらえ、状況をインパネ上のディスプレーに映し出す。でも、このようなドア・カメラはまだ認可が取れていないので、市販車には採用されないはず。

LF-1の室内は、ロールス・ロイスの室内イルミネーションからヒントを得て、ドアパネルの下に付けられたファイバー・オプイティックの照明が星空のような穏やかなムードを演出。最高級の本革シートや近未来的なタッチパネルに合わせて、このコックピットは新しいフラッグシップにふさわしい夢のようだ。

また、ステアリング・ホイールの上部に埋め込まれた小型タッチスクリーンが、高級SUVで初めて登場。まるでレースカーのようだ。ドライバーの正面にあり、触るだけでドライブ・モードの選択ができる。

その選択肢には自動運転の「ショーファー・モード」もあり、レクサス社によれば、現在のアダプティブ・クルーズ・コントロールより1レベル進んだ「自動運転」だそうだが、実際にどうなるのか詳細は未だ不明だ。

LEDのヘッドライトには、次世代自動運転の技術を支援するレーザーとセンサーで距離を計測する、いわゆるLIDARが組み込まれている。

一方、動力系について、レクサス社は固く口を閉ざしているものの、ブラケン副社長は「このコンセプトは、燃料電池、ハイブリッド、PHEV、ガソリンまたはピュアEVが可能で、2025年までにレクサスのすべてのモデルは完全EVか、少なくとも電動オプションが提供される」と言っている。

さらに高度AIが、乗り手がどのように燃料を使うか、バッテリーのチャージがどうなっているかを読んで、SUVが燃料供給やチャージができる最短距離のステーションを教えてくれるという。

念のために言っておくと、LF-1リミットレスはまだコンセプトだ。でも、メディアはかなり肯定的で、「地球上で最もセクシーなSUVだ」とまで言っているジャーナリストもいるから、これが市販される可能性はかなり高い。

いや、ほぼ決定でしょう。それに、SUVの需要は天井知らずだから、「フラッグシップはセダン」というこれまでの常識はもう覆されるはず。LF-1がレクサスのラインナップの頂点に立つべき条件はすべて揃っている。そして世界で最もセクシーなプロポーションが、世界のトレンドとなる日も遠くないだろう。

国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
「ライオンのひと吠え」 過去記事はこちら>>

文=ピーター・ライオン

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