テンセントが始動したカーシェアサービスには2つの特徴がある。まず第一にあげられるのは、個人の信用スコアの活用だ。車を借りる際にユーザーは自身の信用スコアを確認し、スコアが700点以上の場合はデポジット金の支払い無しで、車が借りられる。
さらに、時間や距離に応じた車のレンタル料金は、タクシーや配車サービスの「Didi Chuxing(滴滴出行)」の料金の50%以下に抑えられている。Didiは既に多くの中国人の日常に欠かせない交通手段だが、この価格の半額に抑えるのはかなり大胆な試みといえる。
テンセントのカーシェアサービスは既に、北京や上海をはじめ中国の15都市で利用可能になっている。同社は2018年内にサービス地域を20都市に広げ、合計で2万台以上の車両を投入しようとしている。
また、テンセントがもう一つ注力するのが、新エネルギー車(NEV)のカーシェアへの活用だ。新エネルギー車(NEV)は、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)を意味し、テンセントのシェアリング車両にはボディにグリーンのサインが掲げられ、その車両が新エネ車であることを大きくアピールしている。
広州市などでは市内の至るところで、これらの車両が目撃されるようになっている。テンセントは昨年から広州汽車集団と共同で、AI(人工知能)を搭載した電動コンセプトカーの開発も始動させている。