ビジネス

2018.05.15

従業員エンゲージメントを劇的に改善 導入すべき日々の習慣

Benjamin Torode/ by Getty Images


ツール:フィードバック体系

「頻繁なフィードバック体系」は、以下の5つの重要な要素で構成されている。

1. 関係を構築する

従業員が安心感を持てず、自分がサポートされていないと感じる状況では、フィードバックを与えても受け入れられなく、意味がない。不安を抱える従業員は、リーダーからの言葉に集中できず、言われたことに対処するだけの気力がない。そのような従業員は動物的な状態にあり、ファイト/フライト/フリーズ(戦う/逃げる/凍り付く)の3つの反応のうちのどれかしか取れない。

2. まず「うまくいっていること」を認める

最初に、今うまくいっていることは何かに焦点を合わせると、自分のことを見てくれている、一員として受け入れてもらえている、価値を認められている、と相手に感じさせることができる。こうすることで、従業員に対し、自分の強みをさらに強化し、継続的に鍛錬していくことを促すことができる。

3. 具体的に示す

改めて説明する必要もないポイントだが、リーダーたちが実践時に見落しがちな点だ。「今回のプロジェクトは上出来だ」という言葉は従業員の士気向上には良いかもしれないが、役に立つフィードバックとはいえない。例えば、「今回良かった点は、あなたがきょう、すぐにクライアントへ連絡して、プロジェクトの懸念について報告し、技術的な解決方法を提示したこと」というように、具体的なフィードバックを与えよう。

4. 簡潔にまとめる

フィードバックは、2~3項目に絞り込むこと。人間が適切に処理できる情報は、一度に3つ程度。フィードバックが多すぎると、従業員は全てを覚えきれず、効果が失われてしまう。

5. バランスを保つ

うまくいっている点をひとつ指摘したら、改善してほしい点をひとつ挙げる。また、フィードバック体系を組織図の上下左右全てに適用し、誰もが例外なくフィードバックを与え、受けられるようにすること。

頻繁なフィードバックには、以下のフレーズをフォーマットとして使用すると良い。

「うまくいった点/現在うまくいっている点は〇〇」
「改善してほしい点は〇〇」
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編集=遠藤宗生

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