その名も、「hotel koe tokyo(ホテル コエ トーキョー)」。オープンしてからのメディア露出は、合計200本以上にものぼる。
「『リテールアド』としての役割も期待しているんです」
hotel koe tokyoについて、こう口にする石川康晴。その真意とは──。
ニューリテールを中心としたこれからの小売業の形について、「earth music&ecology(アース ミュージック&エコロジー)」をはじめ、アパレルや飲食など15ブランドを国内外で展開する、ストライプインターナショナルの石川に取材する本連載。
第1回の「ニューリテールとは何か」に引き続き、第2回では2018年2月にオープンした話題のホテル「hotel koe tokyo(ホテル コエ トーキョー)」について話を伺った。
Photo by Kenta Hasegawa
アパレル店舗は「服を売る場所」から「顧客との関係性を高める場所」へ
──2018年2月にオープンされた「hotel koe tokyo(ホテル コエ トーキョー)」は、ニューリテールにおいてどのような役割を担っているのでしょうか?
hotel koe tokyoは、「エンターテインメントを提供する」役割を担っています。
これまでアパレルの店舗は「服を売る場所」でした。ですがhotel koe tokyoは、koe(コエ)というアパレルブランドであるにも関わらず、ファッション以外に食や音楽、宿泊の体験をすることができる。「服を買う」という体験においても、セルフ&キャッシュレスのレジや夜間の無人営業など、今までにないアパレルの体験ができるような仕組みをつくっています。
前回も言いましたが、これからの小売会社は「モノを売る場所」だけではなく「エンターテインメント性を取り入れながら小売を展開する場所」を作るべきだと思っています。店舗で顧客との関係性を高め、エンゲージメントをあげる。それに挑戦する第一歩が、hotel koe tokyoなんです。