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台湾とアジア地域に関するあまり知られていない話題をカバー

HTCのCEO、王雪紅(Photo by TPG/Getty Images)

台湾のHTCはまだスマホ事業を諦めていない──。5月4日発表のHTCの今年4月の連結売上高は、前年同月比55.5%減の20億9900万台湾元(約77億円)となり、過去13年で最低となった。

「2011年時点では世界のスマホ市場の10.7%を占めていたHTCの現在の世界シェアは1%に満たない水準だ」と調査会社「Strategy Analytics」の担当者は先日のインタビューに答えていた。

そんな中、HTCは5月23日に新たなスマホをアナウンスしようとしている。同社はそのスペックについて固く口を閉ざしているが、関係筋によるとこれは「U12 Plus」と呼ばれるハイスペック端末だという。U12 Plusは高い処理能力を持ち、ポートレイト撮影でも強みを持つデバイスになる。

しかし、競争が激化する市場で差別化を果たすのは容易なことではない。Strategy Analyticsの担当者はこの端末の価格が650ドルで、今や標準的な仕様となったデュアルカメラを搭載、18:9のディスレイを装備すると述べている。また、ワイヤレス充電機能やHTCが独自開発した顔認証機能も備える模様だ。

絞り値の異なる2つのカメラは12メガピクセルの静止画撮影に対応し、ポートレイト撮影では“ぼかし効果”を実現するが、これも「今ではありふれた機能になった」とニュースメディア「Digitaltrends.com」は述べている。

また、プロセッサはクアルコムのSnapdragon 845を搭載するが、これも「Galaxy S9」や中国のOnePlusが間もなく発表する「OnePlus 6」と同じものだ。

Digitaltrends.comによるとHTCは今回の最新モデルをあえてplusシリーズのみにし、U12 Plusの注目度を高める戦略をとるという。2016年から2017年に発表された「U10」や「U11」はレビューサイトでは評価が別れる端末だった。

アナリストらは今回のU12 Plusの先行きに関して悲観的だ。HTCは今回もまたLGやサムスンの端末と明確な違いを打ち出せないことになりそうだ。

「極度に飽和した現在のスマホ市場でU12 Plusが存在感を打ち出すことは難しい」と「Jia forecasts」のアナリストは述べている。

HTCは今年2月、約10億ドル(約1130億円)でグーグルに同社のスマートフォン事業の一部を売却し、Pixelの開発に携わった2000人のエンジニアらを放出した。

その売却に先立ち、HTCは今後VRヘッドセットの「Vive」などに注力していくと述べていた。台北のコンサルティング企業「Market Intelligence & Consulting Institute」のEddie Hanは、今後のHTCの前途を左右するのはスマホではなく、VRデバイスになるとの見方を示している。

編集=上田裕資

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