香りの「数値化」が日本のフレグランス事情を変える?

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アロマ検定も人気だが、もう少し身近な「香り」や「フレグランス」に関する検定があってもいいのではないかと思っている。これらは主観的、感覚的なものが中心となるため、認定制度が難しいかもしれないが、科学的知識と連動した基準が「香水」にあってもいいのではないかと思う。

また、認定試験とは別に、商品に基準がついてくれると便利ではないかとも思う。日焼け防止の化粧品にはSPFとか、PAといった基準がある。購入時の判断基準となる一目瞭然のシステムが化粧品には浸透している。
 
一方、香りの製品の基準は、「無香料」「微香」「弱香料」などニュアンスがイマイチわかりにくいと感じる。香りがとくに好きな人、そうでない人もいるので、香料の度合いが0とか1とか最大で5とか、そういう数値化して評価できないものだろうか。

そうすると、銀行員の女性は社内ルールで0〜2までなら良いとか、小洒落た寿司屋ではヒノキのカウンターを楽しめるように0〜1とかかなり具体的になる。ある程度の目安を業界が先行してつくってくれると、もっと便利になるのではないか。
 
美容業界では女性が多く活躍しているが、お局さんからすると若い人の香りが「大げさ」とか、若い人からするとお局さんのフレグランスが「若づくり」とか、互いの香りが自己主張になり、最終的には百貨店の1階は多種多様なフレグランスがまざり、なんとも言えない重い空気になっていたりする。

女性が多く活躍する時代には、香りの数値化は、わかりやすい判断基準ではないだろうか。香りの検定試験と併せて進めていけば、日本が世界のフレグランス業界をリードできるのではないだろうか。

文=朝吹大

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