ビジネス

2018.05.08 07:00

「物のエアビーアンドビー」と話題、Fat Lamaのビジネスモデル

Fat Lama創業者(courtesy of Fat Lama)


NYでもサービス開始
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この4月、ファット・ラマはシリーズAの資金調達を実施し、リードインベスターの「Blossom Capital」、「Atomico」、そしてシードラウンドの出資者でもある「Yコンビネータ」の3社から総額1000万ドル(約11億円)を獲得した。

資金は主に米国での事業展開に使われる。ダラスらは既にニューヨークでサービスを開始しており、近いうちに同市内に支社を構える予定だ。現在13人いるスタッフも2018年内に60人に増やすという。

3人が米国進出を決めた理由は、言語の壁がないことに加えて、アメリカ人はシェアリングプラットフォームに馴染みがあり、市場が活発だと感じたからだ。その中でも「人口密度が高く、スペースに限りがあり、派手な暮らしを好む人々がいる」ニューヨークは、ロンドンで培ったノウハウを応用しやすい都市だったとダラスは話す。
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ニューヨークの次は、ロサンゼルスとサンフランシスコを含む5都市への進出を目指す。今後の課題について、ダラスは「それぞれの市場に合った展開の仕方を考える必要がある。そしてそれ以上に重要なのが、カテゴリーごとのサービスの最適化。カメラをレンタルする層とトレーラーハウスをレンタルする層は大きく異なる」と説明する。

ファット・ラマの長期的な目標は、より多様な人々に循環型経済の恩恵を行き渡らせることだ。「今はレンタルの手段を変えているところだけど、将来的には人々の習慣を変えたい」とダラスは言う。

従来は当たり前のように購入していた物、あるいは使ったことがない物をレンタルすることで、生活はより便利に豊かになる可能性がある。「たとえばディナーパーティのためにパエリヤ鍋を借りるとか」

IoTの盛り上がりも追い風となっている。IoTが進めば、ユーザー同士の物の受け渡しはよりスムーズになるだろう。「最高に効率的」な社会をダラスたちは夢見ている。

編集=海田恭子

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