ブレナンはかつてペンシルバニア州の病院で働くICU部門の看護師だったが、その経験こそが、資産アドバイザーとしての成功を可能にしたという。
「病院に来る患者は健康問題と金銭問題を同時に抱えている。その2つのトピックについて専門的に語れることが私のキャリアを作りあげた」と語る。
彼女は1985年に看護師を辞めて「RTD Financial Advisors」に転職し、その後自身の会社「Key Financial」を立ち上げた。オフィスは家の洗濯室で、小さな机と電話、そしてパートタイムの従業員1人だけの小さな会社だった。それから30年、今では465人の顧客を抱え6億ドル(約654億円)近くの資産を管理する。
預かった資産やテクノロジーやヘルスケアではなく、エネルギーや工業関連の安定した銘柄に投資しているという。ブレナンの顧客の定着率は99%と非常に高い。その理由は「他と一線を画すサービスを提供しているからだ」という。
例えば、心臓発作を起こした顧客の家に出向き、緊急事態が再び起きた時のためのアドバイスを行ったこともあるという。
「私について、どんなことでも相談できる人だと思ってほしいと伝えた。私自身が解決できなくても、解決できる人を探してあげられる」
ブレナンは20年前に父親を膀胱がんで亡くしている。そして、死後10分も経たずに母親が泣きながら「年金や資産については父親に任せきりで、全く分からない」と話したという。
「私は顧客たちの娘のような存在になろうと考えた。医療の専門知識を持っていて、どんな時でも気軽に電話で相談ができる金融アドバイザーとして、顧客の支持を得ることができた」とブレナンは話した。