「5分の運動」でも死亡率は下がる 暇な時間は体を動かそう

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研究者たちは、中程度から激しい運動をすればするほど死亡率が下がることを発見している。1日30分以上の運動をする人は、定期的に運動を行わない人に比べて死亡率が3分の1少なかった。また1日100分以上の運動を行う人は、運動を行わない人に比べて死亡率が4分の3少なかった。こうした相関は、被験者が時間をかけて運動を行うか、一度に集中的に運動を行うかに関係なく見られたのである。

もちろん、今回の研究は運動量と死亡率の関係性を調べたものであり、因果関係を示すものではない。研究によって被験者の生活すべてを知ることはできず、運動をしない人々が死亡率を上げるような習慣(犯罪率の高いエリアに住んでいる、危険で大きなストレスのかかる仕事に就いている、頼れるような友だちが少ない、病院に行かない)をもっている可能性もある。さらに難しいのは、運動量とその他の複雑な生活習慣のすべてが死亡率に関連していることである。

それでもわれわれは、ほかの多くの研究結果からも、定期的に運動をすることが健康のためになり、肥満や心臓血管疾患、がんといった寿命を縮めるような病気を避けることにつながることを知っている。運動をやめ、もっとタバコを吸ったほうがいいと言う人などいないだろう。

日常に運動を組み込むこと

この研究が提案しているのは、定期的な運動に短時間で行う運動を組み合わせることで、より多くの恩恵を受けられるということである。いくつか例を紹介しよう。

・徒歩や自転車で行ける場合は車に乗らない
・歩くときには足早に歩く努力をする
・歩ける距離にいる人にメールやテキストをするときには、直接話す
・エレベーターやエスカレーターのかわりに階段を使う
・体を動かすような会に参加する
・家事代行サービスを使うかわりに、自分でやってみる
・子供と遊ぶ
・体を使って他人を手伝う(ものを運ぶなど)
・暇があれば体を動かす(家でも仕事場でも、エレベーターの中でも)

座ったり寝っ転がったりするかわりに、体を動かすことはできないかと常に考えてみよう。運動をするための時間は「10分以上」でなくてもいい。クリエイティブになり、日々行うことに運動を組み込む方法を見つけよう。

翻訳・編集=宮本裕人

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