実に多くの企業で、必要のない資料作成や意味のないデータ分析といった、ムダなExcel作業のために社員の多くの時間が割かれているのを見てきました。その作業は慣習的に昔から引き継がれてきたものであったり、上司の思い付きの指示で行うことになったものだったり、その発生経緯は様々です。
エクセル駆使で生産性は上がる
データをExcelシート上に正しく蓄積し、いくつかの関数や機能を駆使しつつ作業を自動化することで、作業時間を短縮し、ミスをなくし、仕事の効率を高める。すなわち「生産性を大きく向上させること」は、実はさほど難しいことではありません。
Excelは、表の作成をするには誰でも簡単に使える便利なツールであるだけに、「たかがエクセル」「エクセルぐらい使える」と思っている人が多いのですが、実はもの凄い多機能を持った万能ツールです。ほとんどのビジネスパーソンが、Excelの機能の1%ほどしか使えていないのではないか、と私は思っています。
「作業効率を高める」「生産性を高める」といったことは、会社が新しいシステムを導入することによって実現されるものだと思っていないでしょうか。自分ができることではない。と。
その認識を、これから私が変えていきます。高額の投資をして新しいシステムを導入しなくても、自分のパソコンの中にあるExcelによって、日々の作業効率を飛躍的に高め、残業やコストを軽減させ、生産性を高めて、会社の業績をボトムアップで上げていくことも、十分可能だからです。
あなたがそれを始めれば、まずはあなたが会社の中で抜きん出ることができるでしょう。そして、あなたが作った効率化ツールを社内の他の人に渡していくことで、あなたのチームの業務効率が高まるでしょう。あなたは皆の先生となり、尊敬を集めます。
そして、あなたが作る業務改善ツールを会社全体に導入し、会社全体の業務効率が上がっていけば、あなたは経営の中心に入っていくことになることでしょう。経営企画などの重要なポジションにつく可能性も高まります。Excelを使いこなすだけで、です。
ただし、Excelを100%使いこなす必要はありません。Excelの機能も関数も、10%程度ほど使えれば十分、生産性を向上させる業務改善は可能です。具体的には、条件つき書式、入力規則など9つ程度です。決してたくさんの勉強を積んでエキスパートになる必要はなく、それほどハードルも高くありません。
申し遅れましたが、私、吉田拳は、Excelによって生産性の改善をするコンサルタントです。多数の企業でExcelのセミナーを行っています。「生産性を高める」ということは、「経営を改善する」ということとイコールです。