残業の多い職場はお断り 面接でどう伝えれば?

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以下は読者のキャシーから寄せられた便りと、私からの回答だ。



リズさんへ

私は現在、新たな街に引っ越す予定で、転職活動をしています。私が今まで就いた仕事には、良いものも悪いものもありました。私が最も気にしているのは残業です。毎晩遅くまで会社に残ったり、毎週末働いたりするような職場には入りたくありません。

こうした勤務姿勢を期待する会社は多く、前職では上司と数多くの言い争いをしました。前職を辞めたのも、これが理由です。その会社はスタートアップではなかったのですが、最高経営責任者(CEO)がスタートアップのような経営手法を取っていて、全員が長時間勤務を期待されていました。週末も常に、テキストメッセージやメールを受信していました。

残業に関して、新たに上司になるマネジャーと認識を合わせるには、どうしたら良いでしょうか? 私には、自由な時間と休息が必要です。



キャシーへ

私は数年前、資金調達に成功したある企業のCEOを支援し、経営チーム立ち上げに関わったことがある。その際、ニューヨークの空港ラウンジで、副社長候補のハリーと面接した。あいさつを交わした後、私はハリーに「何でも聞いてください」と言った。

彼は「質問はありませんが、私の働き方について、リズさんとCEOにお話ししておきたいと思います」と言った。私は「是非お聞かせ下さい」と答えた。

ハリーは次のように話した。「私は、平日の勤務時間帯は一生懸命働きますが、大体6時ごろ帰宅し、その後はメールを読みません。テキストメッセージは、緊急のものであれば返信しますが、そうでなければ後回しにします。勤務時間後に、私のメールやメッセージに誰かから返信がくることを期待したりもしません。プライベートの生活が優先で、仕事はその次だと思っています」

ハリーの話を聞いて、私はCEOのポールとワークライフバランスに関する議論を全くしたことがないと気づいた。彼の会社は資金調達をしたばかりで、ポールは大半のCEOと同様、意欲のあるやり手だった。ポールにとって、ハリーの条件は問題だろうか? 私は確信が持てなかった。

私は「情報を共有いただきありがとうございます」と言い、次のように答えた。「この話に関して、ポールがどう考えるかは私には全く見当がつきません。とはいえ、これは重要な問題です。今回は役割や機会についてお話しすることとして、ワークライフバランスについてはポールと確認してから折り返しご連絡します」
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翻訳・編集=出田静

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