新入社員へのアドバイス 夢の仕事をつかむための3カ条

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米国では今年、約200万人の大学卒業生が社会人の仲間入りを果たす。私からの最大のアドバイスは、未来を見据えることだ。しかし、あまり遠い未来を見てはいけない。

まずは何らかの仕事に就くことが重要だ。米国の失業率は現在4%で、大学卒業後の就職先探しは10年前よりはるかに楽になった。とはいえ、1日目から全キャリアを計画しようとしても、すぐに不満を抱え、やる気をなくしてしまうだろう。

目的と情熱を持てる意義あるキャリアを構築するのが理想だが、最初からそれを期待するのは非現実的だ。やる気をくれる上司や素晴らしい同僚、キャリアを育てる経験に始めから運よく恵まれたとしても、キャリアの開始地点が最終地点となることはおそらくない。キャリアを通して1社で働き続けたとしても、最初の仕事と夢の仕事の間には差があるはずだ。

私から新入社員へのアドバイスは、人材紹介企業の最高経営責任者(CEO)としての立場からだけでなく、父として感じたものだ。私の娘は大学を卒業後、米国内の他州への移住を決め、そこでマーケティング企業に就職した。

半年後、カリフォルニア州に戻りたいと思った彼女はより広い専門家ネットワークを活用し、アドバイスを求めた結果、別の企業にマーケティング職として入社。そこで彼女は、デジタルマーケティングの専門性を育てることができた。

この時、彼女は自分がブランド戦略に情熱を燃やしていることに気づいた。2社目の雇用主の紹介のおかげで(うそのような話だが、たまにあることだ)、彼女は自分が心から好きになれて、情熱を燃やせる仕事を見つけられた。4年間で3つ目に就いた仕事だ。

最初の仕事を始めた時点で、ゴールラインが見えると考えないこと。キャリアは短距離走ではなくマラソンだ。最初のいくつかの仕事では、12~18か月を目安に計画を立てれば良い。心に留めておくべき重要なポイントは次の3つだ。

1. 最初から目的地点に行くことはできない

自分の好きなこと、目的を見つけるプロセスは旅のようなものだ。最初はおそらく情熱よりも給料が重要なので(学生ローンがある場合は特にそうだ)、まずまずの収入を得られる仕事を見つけることが最優先となる。

最初の仕事が完璧であることを期待してはいけない。学べること(特に自分自身について)を全て吸収し、経験を積み、自分の好き嫌いを知り、次の仕事の機会を探そう。(仕事があるときの方が、転職先を見つけやすい)

ミレニアル世代は、卒業後最初の10年間で、平均4回ほど仕事を変えている。卒業してすぐの時期に仕事を転々とすることは許されているし、期待されているとさえ言える。
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翻訳・編集=出田静

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