フランスの「ル・モンド」が4月18日に報じたところによると、サムスンがNokia Healthの買収に名乗り出ているという。また、2社のフランス企業も関心を示しているという。
ノキアがヘルスケア部門を立ち上げるために1億7000万ユーロ(約225億円)で買収した「Withings」は、もともとフランス企業だった。
ノキアはWithingsを買収後にすべての商品をリブランディングし、Wi-Fi対応の体組成計や、睡眠の質を計測する睡眠モニター「Nokia Sleep」などの新商品も発表してきた。
報道によると、Nokia HealthがAI分野で高い技術を持つため、AI分野の活性化を狙うフランス政府は買収の行方を注視しているという。ヘルスケア業界にはグーグルやアップル、フェイスブック、サムスンなども興味を示しているが、フランス政府からすれば売却先はフランス企業が望ましいはずだ。
その後、韓国の「コリア・タイムス」の報道で、サムスンはノキアのヘルスケア部門の買収に興味があるという噂について「聞いたことがない」と否定するコメントをしている。しかし、サムスンには十分な資金力があり、傘下に入れればシナジー効果は大きいだろう。
だが、筆者はグーグル傘下のNestが、Nokia Healthのテクノロジーを取り入れることを考えるとわくわくする。Nestの製品はデバイスの連携性が売りだ。例えば帰宅すると、スマートウォッチが検知して、自動的に防犯カメラをオフにすることもできる(Nestにはスマホが家にあるかないかで防犯カメラのオンオフを判断するスキルがある)。
あるいは就寝したことをNokia Sleepのスマート睡眠パッドが感知し、Nest対応のサーモスタットが室温を下げることもできる。また、スマート体温計によって熱があることを認識した場合、サーモスタットが最適な室温に調整することもできるかもしれない。