ビジネス

2018.04.19 11:00

米国で評判の良い企業ランキング 激動の2018年、スバルが大躍進


しかし2011年、デニス・モリソンが同社で初めて女性として最高経営責任者(CEO)に就任。モリソンのリーダーシップの下、同社はビジネスモデルの中核に企業の社会的責任(CSR)を据え、飢餓撲滅プロジェクトや、手頃な価格の自然派スープシリーズの発売に取り組んだ。

また、同社は透明性にも力を入れている。同社製品やその材料をカタログ化した簡単な検索データベース「What’s In My Food(私の食事に入っているもの)」を作成し、顧客の健康に投資する姿勢を示した。

自動車大手のスバルも、消費者の価値観に寄り添ってきたブランドだ。同社は今年初めてランキング入りを果たし、自動車メーカーとして最も高い45位につけた。「スバルは文字通り、勢いに乗った自動車ブランドだ」とハーングリフィス。「他の自動車各社が頭金ゼロのローンに注力してきた一方、スバルは、人が人生で愛するものに関する価値観に焦点を置き、自社の評判を築いてきた」

スバルは、他社がLGBTQ+(性的少数者)コミュニティー向けマーケティングを開始するはるか前の1990年代から、信頼と多様性に焦点を当てた「愛のキャンペーン」を実施してきた。現在はLGBTQ+団体と協力し、慈善団体に多額の寄付を行っている。また、愛犬の安全に焦点を当てたCMや、家族の物語を追う感動的なCMで、視聴者の心をつかんできた。

一方、かつて革新的な製品・職場・リーダーシップを誇ったテック企業は、今年のランキングで軒並み順位を落とした。数年にわたりトップ3入りを続けてきたアマゾンでさえ、今年は8つ順位を落とし10位に甘んじている。同社の圧倒的な市場シェアや、トランプ大統領から最近ツイッターで批判を受けたことが原因となり、米国人の同社への認識が悪化したとみられる。

グーグルも順位を39下げ、56位となった。同社では昨年、ソフトウエアエンジニアのジェームズ・ダモアが会社の多様性を巡る方針を批判し、解雇されたことが物議を醸した。また、租税回避やiPhoneの速度低下といった問題が相次ぐアップルは今年、ランキング入りを逃している。
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編集=遠藤宗生

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