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組織行動学から読み解く


こうした有効性を鑑みれば、雇用面接において、自らの良い点をしっかりとプレゼンテーションし、面接者の意見や会社の信念に深い理解を示し、いかに自らが会社に貢献できる能力を有しているのかを主張することは、面接結果にプラスの効果をもたらすだろう。

とはいえ、長期的なスパンで見れば、どうだろうか。“第一印象は良かったけれど、一緒に学園祭の実行委員をしてみると、要領が良いだけのいい加減な人だった”、“先輩の前では従順な後輩だが、年下の人にはパワーハラスメントを行う”、“表で言っていることと、裏で言っていることが正反対で、信用のできない人だった”──こんな風なことを感じた経験は、誰にもあるはずだ。

インプレッション・マネジメントの有効性を述べた後ではあるが、その行動が本来の性質によるものでなければ、長い目で見たときに当初の評価が続くことはないのだ。

そして、最終的には「良い性格」の人が有能であり、評価されると明らかになっている。

「良い性格」の構成要件は次の3つだ。

(1) 誠実性(まじめさ)
(2) 外向性(社交的であること)
(3) 知的開放性(知的好奇心が旺盛であること)

なかでも、以上の3つのなかでは、(1)の誠実性が最も有意だとされている。

だからこそ、学生のみなさんに伝えたい──。

みなさんは、これから長い人生を歩む。確かにインプレッション・マネジメントは有効だが、自らの人間性を磨くことこそが、将来にわたって望ましい人生を歩むうえで、最も重要なことだ、と。

連載 : 組織行動学から読み解く
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文=林久美子

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