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2018.04.18

起業家と投資家が「物流版ウーバー」の事業に懸ける思い

(左)KLab Venture Partners 長野泰和(右)CBcloud 松本隆一


松本:僕らの特徴は、人が必ず介在するラストワンマイルしかやっていないこと。もともと義父の運送業を引き継いで、2年間事業をしていました。だから、ドライバーの方々が置かれている劣悪な環境、一方でドライバーの方々がいて物流が成り立っているということを身にしみて感じています。

その経験があるからこそ、ドライバー目線で、ドライバーの方々がしっかり再評価され、環境の底上げをしたいという思いが根本にあります。ワークスタイルを変え、魅力的な職業に変えていく。荷主とドライバーのマッチングは、その入り口にすぎないんです。

長野:最初のミーティングは、松本さんの奥さんの実家の一部屋。そこから2年でここまで成長できたスピード感はすごい。でもまだ従業員30人程度の会社。現在の市況と成長スピードから考えて、ここから3倍程度の人数規模の企業になるはず。組織は一気に拡大するときに“成長痛”がある。それを経営者として乗り越えていってほしいと思います。

長期的には、「PickGo」は数多くのドライバーの生活を預かるプラットフォームになるべきだと思っており、ラストワンマイルの標準サービスになってほしいですね。


ながの・ひろかず◎ KLab Venture Partners代表取締役社長/パートナー。2007年、早稲田大学卒業後、Klabに入社。12年4月KLab Ventures社長を経て、15年10月にKLab Venture Partnersを設立、現職。主な投資先は、WEFABRIK、AGRIBUDDY、Zehitomo、Pricebookなど。

まつもと・りゅういち◎CBcloud代表取締役CEO。1988年生まれ。高校時代に独学でプログラミングを修得。航空保安大学校を卒業後、国土交通省に入省。航空管制官として羽田空港に勤務。2013年に退省し、同年CBcloudを設立。16年6月「軽town(現PickGo)」運用開始。

文=山本智之 写真=平岩 享

この記事は 「Forbes JAPAN ニッポンが誇る小さな大企業」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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