スマートスピーカー普及率は米国家庭の20%、1870万世帯が利用

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市場調査企業「comScore」が4月11日に発表したレポートで、米国家庭でのスマートスピーカーの普及率が、2017年12月から2018年2月の間に50%増という爆発的な成長を遂げたことが分かった。

comScoreのアナリストのSusan Englesonは次のように述べた。「Wi-Fi通信設備を持つ米国家庭を対象とした調査で、今年2月時点のスマートスピーカー普及率が20%に達したことが判明した。昨年末からの3ヶ月間の成長率は50%以上で、スマートスピーカーを利用中の米国家庭はおよそ1870万世帯に達している」

Englesonによると普及が進んだ背景には、スマートスピーカーの低価格化があるという。グーグルの「Google Home Mini」の販売価格はわずか49ドル。アマゾンの「Echo Dot」も同じ価格だ。ただし、これらの2機種は昨年末のホリデーシーズンに29ドルまで値引きされており、消費者は極めて安い価格でスマートスピーカーを入手することが出来た。

スマートスピーカー所有者の22%がボイスで買い物を行うとのデータも出ており、今後の小売市場に大きな変化が起こることも予想される。

この市場をけん引しているのはアマゾンとグーグルのスマートスピーカーだ。アップルのスマートスピーカー「HomePod」は昨年末のホリデーシーズンに間に合わず、今年になって市場に投入されたが、349ドルという高価格のため売上は伸びていない。

この分野では低価格化のトレンドが進んでいるとcomScoreは述べており、スマートスピーカーを保有する世帯の30%が複数のデバイスを購入しているという。また、3つ以上のデバイスを持つ世帯は10.5%にのぼるという。

筆者も2台のEcho Dotと1台のGoogle Home Miniを持っている。新たなテクノロジーの導入が急速に進んでいることは明らかだ。電話が一般に普及するのには百年がかかったが、携帯電話は登場から20年で米国人の大半が持つようになった。

スマートスピーカーの普及はもっと速い速度で進むのかもしれない。家庭内の様々なデバイスが音声操作に対応していくことも予想できる。ボイス操作に対応した浴室ミラーなどがその事例といえる。

編集=上田裕資

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