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2018.05.28

化けるシード。スピード成長の裏に「対等」の支援 〈#1〉

将来有望なスタートアップを支援するマイクロソフトのプログラム「Microsoft for Startups」。昨今、さまざまなスタートアップ支援が林立する中で、この取り組みは理想的なパートナーシップを生み出している。ただの支援ではないその仕組みを、実例から紐解いてみる。


世界少数の構築職人が作る画期的ソリューション

2015年2月に創業したXTREME-D Inc.(以下、エクストリーム-D)は、シリーズAの資金調達に2年で到達した注目のスタートアップだ。スーパーコンピューター(以下、スパコン)をクラウド上に完全自動で構築し、簡単に利用可能にするサービスを提供する。

スパコンの構築は、技術職人の集大成とも言われる非常に高度な世界だ。顧客の要望を聞き出し、システムを作り、サポートする。この間に多くの人が関わり、会議と試行錯誤を重ねて作り上げていく。ゆえに、時間も費用もかかる。

しかし、世の中にはこれらの工程すべてに技術的な立場で携わる「スーパーコンピューター・アーキテクト」と呼ばれる人がいる。エクストリーム-Dの創業者であり、現在CEOを務める柴田直樹は、世界でも数少ないスパコン・アーキテクトの一人だ。

「建物の設計から資材選びまで行う建築士と同じです。スパコン・アーキテクトも全体の設計からOSの選択、コンポーネントの組み合わせ、アプリのチューニングまで一貫して担当します。特殊かつ幅広い知識が必要なためスパコン・アーキテクトの数は減っていますが、製造業の設計シミュレーションをはじめ、現在、多分野でスパコンのニーズが高まりつつあります。私としては、もっと多くの人にスパコンに触れてもらいたい。ならば、スパコン・アーキテクトとしてやってきたことを『自動化』できる製品を作ろうと思ったのです」

こうして生まれたのが、クラウドスパコン構築運用自動化サービス「XTREME-DNA」だ。



XTREME-DNAの操作画面。各所に労力が必要だったスパコン構築が簡単な操作のみで完結する

通常、スパコンを作るには何百台ものマシンと何百万円というコンサルタント料などが必要となることが多い。一方、「XTREME-DNA」なら、クラウド上でたった10分、スパコンの基本設計が構築され、実際に計算できる状態にもっていける。また、従量課金のクラウドは使わないスパコンを保持したままでは課金されてしまう。そこで、不要になれば捨てられるエコシステムまでも完備。この画期的なソリューションの純粋な競合相手は、世界を見渡してもほとんどいないのだという。

対等なパートナーとしてビジネスを支援する日本マイクロソフト

エクストリーム-Dと日本マイクロソフトの関係は、創業間もない頃に「Microsoft BizSpark」の支援を受けたことから始まる。これは、マイクロソフトのソフトウエアや開発ツール、クラウド環境などを一定期間無償で利用できる〈技術環境支援プログラム〉だ。現在はMicrosoft for Startupsというプログラムに進化した。

柴田は一連のサポートに今までにない手応えを感じたという。「これまでいろいろな企業のスタートアップ支援を受けましたが、ビジネスプランの評論だけされて終わりだとか、秘密保持契約も結ばせてもらえないままアイデアだけ持って行かれることもありました。しかし、日本マイクロソフトさんは『支援してほしいことは何か?』と提案いただき、希望を出すと適切に応えてくれます」

スタートアップは、社名やサービスといった存在を知ってもらうことも重要だ。日本マイクロソフトは自社サイトでの紹介、スタートアップイベントのブースの提供をはじめ、エクストリーム-Dが、XTREME-DNAの製品発表を行った2016年の国際スパコン学会(SC16:米国ソルトレイクシティで開催)では自社ブースを製品発表の場に提供するなど多面的にフォローした。

「何より大きかったのは、パートナーとして一緒に案件を担当させていただけたこと。我々のビジネスはBtoBですが、スタートアップには企業としての〈身分証明書〉がありません。日本マイクロソフトさんの後ろ盾により、活躍の場を与えてもらいました」と柴田は振り返る。


日本マイクロソフトの発想の源
なぜ、日本マイクロソフトはエクストリーム-Dの支援に注力したのか。その理由を同社のパートナー事業本部 福地洋二郎はこう説明する。

「エクストリーム-Dさんはスパコンのスペシャリスト。その技術力を高く評価させていただいていました。日本マイクロソフトの顧客にはスパコンのニーズも多く、エクストリーム-Dさんと連携してビジネスをすることにより、専門性の高いスパコンの商談を進めることができました」

評価からパートナーという存在へ。そのためはコンベンションでブースも提供するし、ともに提案案件もこなす。ビジネスの成長に、支援する、されるという立場は関係ない。

「すでに、いくつかの案件にご協力いただいています。この成果は、日本マイクロソフトの支援の成功を表すものです」と福地は自信をのぞかせる。


日本マイクロソフトとエクストリーム-Dの間にあるのは、お互いに対する尊敬の念と信頼だ。それこそが、支援という枠を超えたパートナーシップを生み出すのだろう。ただ、スタートアップ支援にはそれなりの金額がかかっているはず。この点について柴田は言う。

「だからこそ、日本マイクロソフトさんには、リターンを受けて当たり前と思っていて欲しいんです。たとえば『この案件を取るためにこういうものを作って欲しい』と私たちに投げかけていただけると嬉しいですね。さまざまな支援をしていただいたからこそ、結果と技術力で貢献していきたいと思っています。私たちは最近、シリーズAラウンドの資金調達を行いました。今後は、国内でしっかり売上を確保しながらアメリカに本格的な進出を予定しており、契約の成立を目標にしています」

支援する側とされる側という関係を超えた、対等なパートナーシップ。両者にとって最良な関係を結ぶことができた時、そこには大きな可能性が生まれる。日本マイクロソフトによるスタートアップ支援の新しい形は、今後のビジネスも変えていくことだろう。


連載「The New "Partner Business" ─日本マイクロソフト─」
それは日本マイクロソフトのイメージを変えるインパクトがある。今までに無かったパートナービジネスの登場だ。
日本のスタートアップを支え、共に成長する新業態はなぜ支持されるのか。
4回の連載、そしてスタートアップたちの生の声を通じて、その全貌を明らかにしていく。


Promoted by Microsoft text by Kei Yoshida | photographs by Setsuko Nishikawa

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