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2018.05.28

日本マイクロソフトが生んだ新しいパートナービジネスとは〈#0〉

日本マイクロソフトは、テクノロジーベンダーである―。多くの人がこの形容に違和感を持つことはないだろう。OSと基幹製品を核にしたビジネス。しかし、この認識はすでに古い。現在の日本マイクロソフトは、まったく別の顔を持つ企業に変わっているのだ。その姿を業務執行役員 コーポレート営業統括本部統括本部長 佐藤亮太に聞く。


ここ数年で、広義にITの世界は大きく様変わりした。消費者が享受するのは急激に進化したシームレスで高い利便性を持つ製品やサービス、そしてビジネスの世界でもクラウドやAIといったディスラプティブな時代を象徴する技術が具体的に機能し、加速度的にその風景が変わっている。

Tech企業のメインプレーヤーが入れ替わることは、もはや珍しいことではない。時代の数歩先を走る者が勝つシビアな状況のなかで、巨人マイクロソフトも大きな変革を迫られていた。日本法人で営業部隊を統括する佐藤は言う。

「過去のマイクロソフトは、PCに乗るOS、Office、それらを司るサーバーを軸にした事業だったわけです。従業員の企業規模によって、トータルマーケットの捉え方が決まり、結果として、エンタープライズにフォーカスした事業戦略が大きな柱のひとつとなってきた経緯がある」

規模だけでは勝てない時代。そして今、日本マイクロソフトがいま新機軸として打ち出しているのが、新しい仕組みのスタートアップ支援だ。その筆頭に佐藤はいた。

新機軸が生まれた背景

「市場がまったく変わってきているんです。クラウドで言えば、社内のサーバーをどこかに任せるだけの時代から、いくつかの世界的企業のようにクラウドを事業基盤にとりこみ、巨大ビジネスを展開するまでになった。今まで従業員数や単純な規模だけをまず見ていた過去の私たちは、まったく別の世界に目を向けなければならなかったのです」

当時、佐藤は中小企業向けのセールスを統括する立場にあった。

「これまでどおり自社製品を使って生産性を上げようという提案するだけではだめで、ビジネスモデルから商流までもが変わるかもしれないこの時に、もっと高い価値を与えられるのではないかと考えていました」



2015年、日本法人のCEOに平野拓也氏が就任し会社の変革は始まっていた。しかし現場レベルではまだ何も整っていない。最初の一歩は、実際に顧客の中に飛びこみ、スタートアップには何が必要か、知見を積むことだったと言う。「彼らと同じ目線で考えないと何も始まらない」と佐藤は振り返る。

自らの価値のすべてを提供する

そもそも日本マイクロソフトはスタートアップや中小企業に対し、まったく手を付けていなかったわけではない。「Microsoft BizSpark」というクラウドとソフトウェアをスタートアップに無償提供する支援があった。ただ、このプログラムは技術的な範疇に特化したものだった。そこにビジネスの観点を掛け合わせ、顧客に対して網羅的に日本マイクロソフトのアセットを提供し、成長のあと押しになれるかが重要と考えた佐藤は、「日本独自」のビジネスプランを練り上げる。

「ベンチャーキャピタルさんなども同じだと思いますが、エッジの立つテクノロジーがあれば事業が成功するかといえばそうではない。ご支援させていただきたいと思える企業は何千とあり、それを絞り込んでいくなかで作り上げるフレームワークは試行錯誤でしたね。仮説が絞り込まれ、形になり、動き始めたわけです。」

同氏は都度日本マイクロソフトのトップにピッチを繰り返し、最終的に統合チーム、実行のための予算を獲得。具体的なひとつのチームとして動き始めた。2017年4月、本格的なパートナー事業のスタートである。

メインプレーヤーとしてのマイクロソフト

市場が変わり、技術が変わり、マイクロソフトもワールドワイドとして戦略が転換された。スタートアップへの注力だ。


2018年2月、米マイクロソフトでスタートアップ向け新プログラムが発表された。日本マイクロソフトもこの方針を踏襲しつつローカル独自にブラッシュアップした。

しかしスタートアップ隆盛のこの時代、起業の前後ですでにおおきな企業差が生まれている。それはモチベーションであり、ビジョンであり、そしてビジネス力。実際に伸びる可能性を持つ企業は何が違うのか。彼らはグロースアップのためにパートナーへ何を求めているのか。

「実際は、『何を求めているのかがわからない』ケースが多い。だからこそ私たち日本マイクロソフトは、日本独自のサポート体制を作り上げたのです。私たちが彼らの中に入り、一緒に考えることを繰り返すたびに適切な付加価値を提供できるようになり、我々も彼らと共に進化を続けているのです」

加えて佐藤の発想が優れているのは彼が考えるパートナーの定義が従来のマイクロソフトと全く異なる点にある。従来はマイクロソフト技術を、そのユーザーと、それを広めるパートナーとで区別してビジネスをしてきたが、佐藤の取り組むパートナービジネスは精鋭の中小企業とともにビジネスを拡大させるものである。



パートナーは従来の日本マイクロソフトのパートナーに限らず、選ばれた中小企業だ。佐藤は一対一のクローズドの関係を望んでさえもいない。例えば、具体的な資金調達のフェーズのシードたちには金融のプロ、プロモーションが必要な場面では対象に適した各種メディア企業さえもパートナーになりうる。その仲介役でもあり、事業の成長がさらに同社を必要とする理由になる。

「我々は単なる技術や製品の提供でとどまってはいけないのです。企業同士お互いの価値を高め合う提案が軸です。それが私たち日本マイクロソフトが考えるお客様やパートナー様との関係であり、構築しているスタートアップ支援の体制なのです」

本格的な活動が始まって1年半(2018年4月現在)、すでに次のステージを目指している。

「事業を一緒に作っていこうよという「座組」ができたいま、私たちができることが増えることによって、そして事業支援型のパートナーが増えることにより、スタートアップに対してサポートの幅と厚みが出る。この理想的な構造を、もっと拡大していきたいと考えています」


連載「The New "Partner Business" ─日本マイクロソフト─」
それは日本マイクロソフトのイメージを変えるインパクトがある。今までに無かったパートナービジネスの登場だ。
日本のスタートアップを支え、共に成長する新業態はなぜ支持されるのか。
4回の連載、そしてスタートアップたちの生の声を通じて、その全貌を明らかにしていく。


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